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ビジネス #巧妙すぎる罠の裏側 詐欺の現在地

「約38億円」音声フェイク詐欺で騙し取られた企業も…津田健次郎のTikTok提訴で浮かび上がる、AI時代の「声の脅威」 

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見知らぬ電話番号から着信があるイメージ
企業だけでなく、一般市民もAIを使った音声詐欺に狙われるおそれがある(写真:FabrikaSimf / PIXTA)
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ここで重要なのは、電話だけでなく、メールや偽の取引の話題などが組み合わされている点だ。既存の詐欺手口に「本人らしい声」が加わることで、相手を信じ込ませる力が増すのである。

「逮捕されたから送金を」家族を装う詐欺

音声フェイクは企業だけでなく、個人にも向けられる。特に恐ろしいのが、身内の事故や誘拐を装った脅迫電話(緊急事態詐欺)だ。

20年、アメリカ・ペンシルベニア州の弁護士、ギャリー・シルドホーン氏のもとに、息子の声に似た電話がかかってきた。「交通事故を起こして逮捕された」と泣きながら訴える声に続き、弁護士を名乗る人物が9000ドルの保釈金を要求した。同氏は家族に確認して詐欺だと見抜いたが、23年のアメリカ議会公聴会で、この体験を証言している。

子どもや家族の声を使った緊急事態詐欺は、相手の冷静な判断を奪う。アメリカでは他にも、娘が誘拐されたように装う音声フェイク電話で、身代金を要求された事例も報じられている。声は文字よりも感情に訴えやすい。

「助けて」という肉親の声に聞こえれば、人は確認より先に動いてしまいやすいのだ。実際、先ほどの弁護士がこの件を公表したところ、同様の被害に遭ったという連絡が全米から寄せられたという。

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