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大谷翔平"捕手への詰め寄り"に「怖すぎる」「チビりそう」の声殺到も…それでも大谷が株を上げた《感情のトリック》の正体

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大谷翔平
ドジャースの大谷翔平選手が、チームメイトのラッシング選手に“ガチ切れ”?写真:Michael Turner/MLB Photos via Getty Images)
  • 宮本 文幸 「見た目」戦略研究家/桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授
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ただ、その前提を踏まえてなお、今回のケースに当てはめてみる価値はある。大谷選手の振る舞いは、ラッシング選手を傷つけることが目的だったようには見えない。球種の確認のズレという、具体的に修正可能な問題を正すための、目的のはっきりした振る舞いだったと考えられる。

実際、この古典的な二分法については、近年「単純化しすぎではないか」という再考を促す議論もあり(※4)、断定的に語ることは避けたいが、「敵意」と「目的遂行」を区別する視点そのものは、今回の出来事を理解するうえで有用だ。

「怒りの顔」は、実は「決意の顔」とほとんど同じ

さらに興味深いのは、古典的な研究では、「怒り」というカテゴリーには「決意」も含まれているということ。両者は混同されやすく、近接した感情として位置づけられてきた(※5)。

つまり、観客がとっさに「怒り」と分類した表情は、「決意」とほとんど同じ位置にあるものだったかもしれない、ということになる。だからこそ、その後の結果を見た人々は、事後的に「あれは怒りではなく、決意の表情だったのではないか」と、解釈を更新していく。

「怖い」という第一印象から「頼もしい」という評価への転換は、感情そのものが変わったわけではなく、もともと1つの表情が持っていた2重の意味のうち、隠れていたほうの意味が後から立ち上がってきた、という構造で説明できるのではないか。

「恐怖を与える」ことと「怒りを伝える」ことは、どちらも強い感情が伴う行動だが、人を動かす方向はまったく逆だ。恐怖は人を「その場から離れよう」とする回避的な行動に向かわせるのに対し、怒りは人を「対象に向かっていこう」とする接近的な行動に向かわせる(※6)。

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