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キャリア・教育 #浪人したら人生「劇的に」変わった

「今月、26年勤めた外資系企業を解雇された」東大物理学科卒の50代男性が振り返る過去と見据えるこれから

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玉井さんと妻
(写真:玉井さん提供)
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こうして河合塾に入塾して浪人生活を始めた玉井さん。高校時代の模試成績が優秀だったため特待生扱いとなり、授業料は免除されました。

「特待生で入れたのは、傷ついたプライドを少し緩和させてくれました。負けず嫌いだったので、そういう小さな自信の積み上げは必要でした。当時の自分は本当に負けず嫌いでした」

幸い、浪人を始めたばかりのころから成績上位をキープしていた玉井さんは、「これで行けるよな」と確かな手応えを抱きます。河合塾の東大模試・理科2類部門で全国20位以内の成績優秀者名に掲載されることもありました。一方で、夏から秋にかけて模試の順位は相対的に下がっていきました。

「模試の成績が下がってきたことに対しては焦りが生まれ始めました。でも、なんとなく、1年前に比べると成長しているという感覚は確実にあったので、結構時間を勉強に費やしていました。当時は今のようにいかに効率よく勉強するかという考え方が主流ではなかったので、ただひたすら夜中まで量をこなしました」

「東京大学理科2類に合格」今振り返ると…

根性で勉強時間を確保し、東京大学の理科2類の試験に臨んだ玉井さん。

センター試験は800点満点中690点台と、目標の700点には届かなかったものの、東大は2次試験の配点が大きいためそれほど気にしませんでした。

私立は早稲田・慶應・学習院・立命館・龍谷などの理工学部系を受験し、全て合格。弾みをつけて望んだ東京大学理科2類も無事、合格することができました。

こうして1年間の浪人を経て、東京大学理科2類に合格した玉井さん。

浪人生活を頑張れた理由を聞くと、「負けず嫌いだった」、「学ぶこと自体へ興味があったから」とのこと。浪人してよかったことを聞くと、50代になった今感じることは「挫折の原点であった」と答えてくれました。

「(合格した)当時に感じたことは、東大に受かったことで今まで一緒にいた友人全員を抜いたのではという自己満足からくる爽快感でした。京大に受かった友達よりも上にいると勝手に思ってしまい、東大に合格したということを他人に言いたくて仕方ありませんでした。承認欲求が満たされて、学生なりに成功したという満足感が大きかったです。

ただ、それは当時の自分には目標達成ができたからよかったというだけで、50代になった今、浪人の1年間が持つ意味は大きいと感じています。

浪人するまでは、中学受験も高校受験も、自分にとっては大きな選択だとは思っていませんでした。一方で、浪人というのは、仲間が大学に進んでいく中で自分は別の道を選ぶ、人生初の挫折であり大きな自己決定だったんです。その意味に気づいたのは5年後、10年後、20年後に様々な挫折を重ねてからでした。全ての挫折の原点が、浪人にはありました」

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