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教師に「音痴なら歌うな」と言われた30歳女性を救った、1200年続く伝統芸能の正体《60~80代が夢中に》

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旦早流吟詠会の宗嗣(そうし)兼理事長を務める島田旦桜さん(画像:旦早流吟詠会)
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その歴史をひも解くと、日本における詩吟のはじまりは平安初期、806年にまでさかのぼるという(諸説あり)。遣唐使だった空海が持ち込んだ漢詩をベースに、平安貴族や幕末志士に愛され、やがて学校教育を通じて大衆へ……と、詩吟は1200年の波瀾万丈を歩んできた。

実はほんの数十年前まで、詩吟は誰もが口ずさめる「みんなの教養」だったのだが、その盛衰の詳細は後編に譲りたい。

「あえいう」だけじゃない。鼻濁音にこぶし、全身を楽器にする驚きの発声術

詩吟の音楽を流すための機械。かつては琴で演奏していたが、現代ではこの機械を操作して音を流す(写真:筆者撮影)

ここからは、体験模様を紹介しよう。詩吟のレッスンは、まず発声練習からはじまる。この発声練習から詩吟らしさを感じることとなった。

詩吟の発声練習は、単に声を出すだけではないという。旦早流吟詠会では、主に以下の内容で発声練習をおこなっている。

「あえいう」を繰り返す
長音を出す
音階に合わせて声を出す
こぶしの練習
ゆすりの練習
鼻濁音の練習

最初は「あえいう」を繰り返す発声からはじまる。難しいことはなく、それまで閉じていた喉を開くのにちょうどよい。

次の「長音」というのは、息を吸って一音を切らせることなく長く伸ばし続けるものだ。「あー」と、できるだけ長く一定の音を出し続けるため、大きく息を吸う・吐くという動作となる。

続く「音階」では、「あー」と音を伸ばして同じ音の高さで出し続けるのではなく、半音下がる・上がるなど、音階の変化に合わせて音の高さを変える発声だ。ただお腹から声を出すだけでなく、音をよく聞き、合わせる必要がある。

そして、カラオケの歌詞画面でもよく見かける「こぶし」。こぶしを意図的に出すには、意識して声を揺らさなければならない。筆者には難しかったのだが、詩吟ではこぶしも重要な評価ポイントなのでレッスンのたびに練習が必須となるそうだ。

「ゆすり」とは、語尾をピタッと止めることにつながる発声だ。詩吟では言葉を伸ばすだけでなく、止めることが美しいと評価されることもある。語尾を止めることが「音を響かせる」ことに繋がるためだ。美しく語尾を止めるためには、ゆすりが必要となるという。

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