では、どうすれば安全にゴルフを楽しめるのでしょうか。
法医学者の観点で言えば、ゴルフは心身に負荷がかかり、事故に遭う確率の高いスポーツであることは確かです。その点は認識しておきましょう。
ゴルフに行くなら、週1回程度は素振りをしたり練習場に行ったりしてください。準備運動になりますし、心肺機能の向上にも役立ちます。
当日は、天気や気温、気圧の最新情報をチェックすることを忘れずに。低気圧の日は心血管疾患や脳血管疾患のリスクが高まります。「今日はそういう日」と認識しておくだけでも、無茶をしなくなります。体調がすぐれないときは、やめる勇気も必要です。
雷の危険性が高まったときはプレーを即中断し、避雷小屋に避難してください。木の下で雨宿りするのは避けましょう。
飲み放題なんて言語道断
特に暑い時期には、こまめな水分補給も重要です。以前訪れたゴルフ場のレストランには「飲み放題プラン」があり、目を疑いました。絶対に飲むなとは言いませんが、ビールは水分補給になりえません。ほどほどを心がけてください。
そして何より、普段から突然死の原因となる高血圧や動脈硬化症といった生活習慣病にならないようにすることです。日常的に運動して、規則正しくバランスのよい食生活をしましょう。
すでに生活習慣病を指摘されている人は、動脈硬化の進行程度を知ることが重要です。
日常的に血圧測定を行い、血液検査では中性脂肪やコレステロール、尿酸値、血糖値をチェックしてください。心電図検査も定期的に受け、虚血性の波形が出ていないかを見てもらいましょう。場合によっては、飲酒・喫煙の習慣を見直す必要もあるかもしれません。
ゴルフは、日常とは異なる環境に身を置く行為です。けがや病気のリスクが高まって当然ですが、高揚感でリスクはマスクされがちです。自分の体力や能力を過信せず、準備をした上で楽しんでほしいと思います。

