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59歳で授かった待望の男の子…9歳で親元を離れた"21歳息子"が「父のそばにいたい」と打ち明けるワケ

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秀樹さん
イギリスから帰国し、現在は日本の大学で学ぶ秀樹さん(写真:筆者撮影)
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「それをきっかけに、次の学期からはもうサマーヒルに通うのを辞めることにしました。その後は引き続き日本でN高のネットコースに通って卒業し、大学で経済を学びたいと思っていたので、自宅から通える範囲の大学をいくつか受験しました」

そして私立の某難関大学にストレートで合格した。

あえて今、日本を選ぶ理由

秀樹さんに大学での様子を尋ねると「周りには僕と同じような経歴の人は全くいないですね」と笑う。

「僕は子ども時代を海外で、しかもオルタナティブスクールで過ごしたけど、結果的にヨーロッパ至上主義とか、公教育に懐疑的になるといった価値観にあまり染まらなかったんですよね。そのせいか、日本で生まれ育った大学の友人と価値観が合わないとか、話していて違和感を感じるといったことはほとんどないです」

かつて「わが子には公教育よりも先進的な教育を」「これからの時代は日本だけではなく、世界を舞台にして生きていく力を」とイギリスでの生活を選択肢として与えた父に対し、秀樹さんはいま何を思うのか。

「もちろん感謝しています。今までもそのことを恨んだりしたことは一切ないです。でも僕は今、海外に出て何かをしたいとは思っていなくて。海外に出たからこそわかるけど、日本は本当に住みやすい。ご飯も美味しいですしね(笑)。現実的なことを言えば、英語ができることは英語圏では能力以前の話。そういう意味では、英語力を武器にするなら日本にいるほうが絶対に有利だと思います」

現在は大学4年生。周りは就職先が徐々に決まっていき「僕はまだ決まっていなくて、ちょっと焦っています。さすがにのんびりしすぎたかな」と苦笑いを浮かべる様子は、他の大学生たちとなんら変わらない。

最後に、父への気持ちが少し垣間見えた。

「日本にいることを選ぶ理由としては、16歳までずっと親元を離れて暮らしていたので、今更また離れて暮らしたいとは思わないというのもあって。父もかなり高齢ですし、そばにいたいなというのもありますね」

幼少期、父と京都旅行(金閣寺)(写真:片山さん提供)

自分のことは自分で選択し、その選択に責任を持つ力を海外で身につけた青年が今選ぶのは、愛する家族、安全に暮らせる環境、そして美味しいご飯がある日本だった。

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