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「帰宅準備をしていると保護者から電話が…」教員をむしばむ"放課後業務"の実態 18時には帰れない構造的問題の真相

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女性教師
教員に残業を強いる、学校業務の「時間構造の歪み」とは(写真:Ushico/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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具体例で見るほうが、構造はわかりやすくなります。

18時の電話「子どもが帰ってこないんです」

ある中学校で、担任が18時前に書類整理を終えて帰宅準備をしていたところ、保護者から電話が入ったといいます。「うちの子がまだ帰ってきていないんです。学校で探してもらえませんか」。

子どもの安全に関わる連絡であり、学校として対応しないという選択肢はありません。担任は管理職に共有し、職員総出で校内や通学路を確認することになります。結局その日は1時間近く、複数の教員の業務が事実上停止しました。子どもは友人宅に寄っていただけで無事に帰宅したそうですが、こうした「断れない依頼」が退勤直前に発生する頻度は決して低くないといいます。

問題は、その1時間が「業務時間」として処理しきれない性質を持っていることです。退勤後の保護者対応であり、突発業務であり、しかし子どもの安全に関わる以上、学校として無関係ではいられない。教員はその間ずっと拘束され、その日に予定していた授業準備や教材研究は、結局その夜遅くにずれ込みます。

「先生もLINEグループに入ってほしい」

退勤後に飛び込んでくる依頼は、安否確認のような切迫したものだけではありません。SNSをめぐる相談も、その代表例です。

ある学校では、夜に生徒が私物のスマートフォンでクラスのLINEグループから外されたとして、保護者が翌朝学校に連絡してきたといいます。「再発防止のために、先生もそのLINEグループに入ってくれませんか」「クラスのことなんだから、担任が把握して管理するのが当たり前ではないですか」――こうした要求は、現場の教員にとって極めて答えにくいものです。

教員が個人の判断で生徒のLINEグループに入ることは、文部科学省的には基本的にNOとなっています。児童生徒との私的なやりとりに関する考え方からも望ましくない、という方針が示されています(文部科学省 児童生徒の問題行動・生徒指導関連)。それに加えて、そもそも「24時間、生徒のスマホの中までを学校が監督することは現実的に不可能」ですよね。

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