鵜呑みにして、「じゃあ自分も家を買おうか」では、人生設計も何もない。「私も資産形成に株式投資」という安直な話になってしまってもいけない。かといって、「ふ~ん」で終わって何も考えず、何も行動しないのであれば、情報に接した時間が単に無駄だった、という話にもなりかねない。
「持ち家VS賃貸」論争に万人の正解はない
住宅関係の話でいうと、ずっと昔から「持ち家VS賃貸」論争というか、「住宅は取得するのが良いのか」「ずっと賃貸が良いのか」というような議論がある。
それこそ、もう毎年のように、各種メディアやSNSで論争が起きているテーマだ。
ご丁寧に、年収別の将来キャッシュフローの計算をはじめとして、かなりの労力を要したであろう記事も散見されるし、場合によっては、かなり偏った論調も見受けられる。余談だが、後者においては著者が住宅を売りたい、または貸したい立場の方だったりするので、鵜呑みにするのは特に要注意だと思っている。
いずれにしても、そういった記事を見て、「やっぱり自分は持ち家だな」とか「いや賃貸でしょ」とか、どっちかの論調に同意して住宅の選択をするのは危険だ。この手の話ではよくあるのだが、双方にメリットもあればデメリットもある以上、本来は万人に当てはまる「正解」のない話のはずだ。
何故ならば、前提として考慮すべき要素が多岐にわたりすぎているからだ。
例えば、家をどうするかという問題は生活の一部に密着した話であるが故に、それ単独で語れるものではなく、個々の人生観に関わってくる話でもある。単にキャッシュフロー的な観点で結論を出せる物でもなく、そういった経済的側面に加えて、感情的側面なども含めての判断となるからだ。
生活や人生観に結び付く話なので、年収だけで職業を選んだり、金額だけで物の価値を判断したりと安直な判断をしないのは、住宅に関しても同様だろう。
加えて、個々の職業観や年収、資産状況などによって正解が変わってくるのはもちろんのこと、キャッシュフローだけ見ても、どの「場所」を前提として考えるかで結論は変わってくる。
