ソフトバンクグループは13日、2026年1-3月期(第4四半期)の純利益が1兆8296億円となったと発表した。対話型人工知能(AI)「ChatGPT」のOpenAIに出資するビジョン・ファンド(SVF)が好調で、前年同期(5172億円)から大幅な増益となった。
5四半期連続で黒字を確保した。ブルームバーグが集計したアナリスト予想(2952億円)も大幅に上回った。SVF事業の税引き前利益は2兆8808億円となり、前年同期の261億円から増益となった。特にOpenAIに出資するSVF2の投資益は、247億ドル(約3兆8967億円)にのぼった。
社債などの資金調達コスト上昇を背景に、会社全体の財務費用(支払利息など)は2294億円と、前年同期の1489億円から増加した。一方で同社が重視するLTV比率(資産価値に対する借入金の割合)は3月末時点で17%と、前年実績(18%)から低下した。債券市場では財務負担増への懸念感も高まっていた中での改善となる。
後藤芳光最高財務責任者は同日開いた決算説明会で、前期について「かなりいろんな成果が出た年だったのではないか」と振り返った。
OpenAIの企業価値は、初回出資時の2024年9月の1500億ドルから26年2月には7300億ドルと約5倍に拡大し、「期待している通りに大きく成長」したと述べた。今後は「新規株式公開(IPO)だったり、売却であったり考えていくステージが来るかもしれない」と言及した。
累計646億ドル(約10兆円)を出資するOpenAIを巡っては、米グーグルや米アンソロピックなどとの競争激化やイーロン・マスク氏からの損害賠償請求など不確実性も浮上しており、決算説明会ではこうした点に関する質問も上がった。
競合が台頭する中、OpenAIを投資先に選んだことへの危機感があるか問われた後藤氏は、米アマゾンやエヌビディアもOpenAIに出資しており、技術力やサービス力を高く評価していることの表れだと説明。また競合他社への投資可能性については、さまざまな可能性を否定するものではないとした上で、生成AI分野ではOpenAIとタッグを組んで前に進めていくべきだとの考えを示した。
後藤氏はフィジカルAI関連の投資先などを紹介。OpenAIの貢献は大きいものの、「一本足打法」ではないとも強調した。

著者:日向貴彦
