そもそも、今回の新グループはどのような経緯で結成されたのか。関係者の証言をつなぎ合わせると、次のような流れがあったようだ。
昨秋の政権発足を受けて、高市首相と極めて親密な山田宏参院議員が中心となり、党執行部で高市政権を支える萩生田光一幹事長代行と連携して、秘かに準備を進めてきた。ただ、年明けに麻生派に入会した山田氏は、麻生氏への準備状況の報告を欠かさず、「麻生氏からの指示待ちの状況が続いてきた」(麻生派幹部)とされる。
麻生氏は「多くの党幹部に『われわれが発起人となることで、党全体の団結力をアピールするべきだ』と伝え、自ら旗揚げ工作の前面に出た」(同)のがこれまでの経緯とみられている。高市首相が初会合に出席しない意向を示したのは「麻生氏主導への“疑念”が拭えないのが理由」(官邸筋)との見方も広がる。
そうした中で、発起人に有村治子総務会長、小林鷹之政調会長、松山政司参院議員会長といった党執行部に加え、小泉進次郎防衛相も名を連ねていることから、「グループ結成は次期総裁選を見据えて有力候補を囲い込む狙いがある」(政治ジャーナリスト)との指摘も少なくない。
すでに発起人グループは、派閥・旧派閥や衆参各院などの出身にかかわらず、広く参加を求めており、2月の衆院選で初当選した新人議員にも入会を強く呼びかけることで、規模拡大を目指す構えだ。「これを額面どおり受け止めれば、まさに巨大な『高市派』結成」(同)とも見える。
一方で、政界関係者の間では「グループ結成が、直ちに高市首相の党内基盤強化につながるかは、なお不透明」(同)との指摘がある。高市首相の周辺も「『高市派』の旗揚げと見なされれば、逆に党の分断にもつながりかねない」(側近)と不安を隠さない。「新グループの拡大が水面下での党内の不満・反発につながる可能性も否定できない」(同)からだ。
300人以上なら「事実上の両院議員総会」に
そもそも、発起人となった麻生氏ら党内実力者の多くは、旗揚げの主目的を「総主流派体制づくり」としている。しかし、党内の現状を踏まえれば、「ここにきて派閥再興の動きが活発化しているだけに、新グループもその一環と受け止められかねない」(長老)という指摘が出るのも当然だ。
加えて、自民党所属の衆参議員の対応を見る限り、「会費はわずか300円、不参加でわざわざ高市首相に嫌われる必要はない」(無派閥若手議員)との声が支配的で、「このままなら300人以上が参集するのは確実」(自民党長老)とみられている。
ただ、「党の大半の議員が参加すれば、初会合が事実上の両院議員総会と化し、グループとしての存在感はなくなる」(同)ことは避けられそうもない。
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【大所帯だが、その内実は……】
