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実の娘に性的暴行、元役員(54)に懲役8年確定 実は少なくない親族間暴力、加害者側に共通する「認知の歪み」とは?

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(写真:Graphs/PIXTA)
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これは、親子という圧倒的な力関係の非対称性を背景にした深刻な性暴力として理解する必要がある。実の父親による性的加害は、被害者にとって「身体への深刻な侵害」であるだけでなく、「安全基地」であるはずの家庭や親子関係そのものを破壊する行為である。

実子への性的暴行の心理

一般に、実子への性的加害には、通常の性的欲求だけでは説明できない側面がある。もちろん性的欲求は存在するが、それ以上に重要なのは「支配」と「境界の崩壊」である。

加害者は、子どもが経済的・心理的に自立しておらず、抵抗や告発が難しい立場にあることを理解したうえで、その脆弱性を利用することが少なくない。

家庭内では父親が強い権限を持つ場合が多く、「逆らえない」「逃げられない」という構造自体が、加害を可能にしてしまう。

また、近親による性的虐待の加害者には、認知の歪みがしばしばみられる。「愛情だった」「嫌がっていなかった」「スキンシップの延長だった」など、自らの行為を正当化・矮小化するのである。

しかし、子どもは「親がそんなことをするわけがない」という気持ちや、親との関係断絶への恐怖から抵抗できない場合がある。沈黙や萎縮を「同意」とみなすことはできない。しかも、小さい子どもの場合は、被害自体を認識できないことがある。

本件で問題となった「準強姦罪」は、現在の刑法では「不同意性交等罪」と改正されている。旧準強姦罪とは、被害者が心神喪失または抗拒不能、すなわち正常な判断や抵抗ができない状態にあることを利用して性交等を行う犯罪であった。

ここで重要なのは、「激しく抵抗しなかった=同意」ではないという点である。そのため、「不同意性交等罪」においては、「同意がないこと」に焦点を当てられている。

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【被害者の心理と回復の道のりとは?】

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