「時間ができた中でアニメを見ていたのですが『五等分の花嫁』や『かぐや様は告らせたい』などは勉強のできる主人公が人気者になっていました。それを見て、自分は今まで周りの目を気にして生きてきたけど、自分も頑張れば人気者になれるんじゃないかと思ったんです」
奮起した彼は高2まで猛勉強を重ねます。その結果、校内模試で2位、数学では定期テストで学年1位を取るまでになりました。
勉強ができても人気者にはなれなかった
しかし高2の途中で「勉強ができても人気者にはなれず、場を盛り上げるキャラが人気者になる」という現実に気づき、高3では一転、友人づくりに重心を置くようになります。
勉強から離れた結果、成績は下降。それでも「神戸大医学部を目指している」と言い続けたため、周囲からは「しんい(神医)」というあだ名で呼ばれていました。
「高校1年生から勉強を頑張っていたので頭いいキャラだったのに、定期テストの結果が下がってきていて、そのキャラを崩したくありませんでした。弱い自分を認められなかったんです。点数を聞かれてもはぐらかしたり、隠したりしていました」
理想と現実のギャップに苦しんだ最終学年の桃白白さん。
結局、現役の共通テストは61%にとどまり、長崎大学医学部前期で192点差の大差で不合格になります。
彼に浪人を決断した理由を聞いたところ、「医師になりたいという気持ちがあった」と「中学・高校と受験で失敗してきたから最後は成功させたいと思った」と答えてくれました。
「中学校までは、数学が苦手だったので、医師はあまり考えておらず、文系に行こうという気持ちが強かったです。ですが、高校で勉強を頑張り始めたときから医師になりたいと思い始めました。人体や医学にも興味がありましたし、将来どうやって社会貢献するかを考えたら、医師だったんです」
1浪目は宅浪を選択した桃白白さん。週2回、京大医学部出身の先生に個別指導を受けながらも、それ以外は独学で乗り越えようとしました。
しかし、現実は甘くありません。「東大・京大の問題が解ければ他の大学の問題も解けるだろう」という誤った認識から難問ばかりに取り組み、基礎がおろそかになります。
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【結果は振るわず2浪目に】
