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ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

「噴火よりも風向きが問題」「公衆浴場が天然温泉」…ジモトしか知らない鹿児島の"観光名所"と"日常"の境界線

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名山堀
桜島の噴火は、鹿児島人にとっては日常の風景(写真:T.Amakusa/PIXTA)
  • 横山 瑠美 ライター・ブックライター
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山形屋食堂の焼きそばは、いわゆる「あんかけ焼きそば」である。揚げた麺に野菜たっぷりのあんがかかっており、テーブルに備えつけの三杯酢をかけながら食べる。筆者は大人になってから焼きそばの存在を知り、好んで注文するようになった。店内を見回すと、お客さんの半数は焼きそばを頼んでいるようで驚いたのを覚えている。

食堂では、春〜秋の期間限定で「しろくま」もいただける。鹿児島の名物をいっぺんに味わうのもいいかもしれない。

山形屋食堂の焼きそば。筆者は三杯酢をじゃぶじゃぶかけて食べるのが好み(写真:筆者撮影)

金生まんじゅうも山形屋食堂も、行列ができていることが多い。時間に余裕をもって行くのがおすすめだ。

中心市街地の公衆浴場も天然温泉

ぜひ天然温泉も堪能してほしい。じつは鹿児島市は温泉天国である。源泉数が約270カ所あり、その数は全国の県庁所在地で日本一なのだ。

霧島や指宿まで足を延ばすことができなくても、残念に思う必要はない。鹿児島市の公衆浴場のほとんどは天然温泉なので、一般公衆浴場の入浴料金460円で入ることができる。

筆者の中では「公衆浴場=温泉」という認識だったため、大人になるまで「沸かし湯」の公衆浴場があることを知らなかった。それほど天然温泉は身近で、鹿児島人にとってあたりまえの存在となっている。筆者も近所の公衆浴場にときどき通っており、もちろんそこも天然温泉だ。

今回はあえて地元民の日常に溶け込み、長年利用されている街中の公衆浴場をいくつか紹介したい。料金はすべて460円である。

「霧島温泉」のお湯はぬるぬるとしている。泉質はナトリウム―塩化物温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)。湯冷めしにくく、冷え性の改善や神経痛・関節痛の緩和といった効能があるとされる(写真:筆者撮影)

山形屋から徒歩15分、天文館から徒歩10分。大正時代から続く公衆浴場「霧島温泉」は、源泉掛け流しの天然温泉で、サウナも併設されている。タイル使いが昭和を感じさせるレトロな大浴場、1946年に建築された、「鹿児島市の公衆浴場」では最古の木造建築といわれる建物も見どころだ。

「みょうばんの湯」も源泉掛け流しの天然温泉で、泉質はナトリウム―塩化物泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)(写真:筆者撮影)

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【鹿児島市から離島に足を伸ばすのも楽しい】

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