子どものころ、おでかけと言えば「山形屋」だった
鹿児島人がよく行く場所を訪ねたいなら、名山堀の目と鼻の先にあるローカル百貨店「山形屋(やまかたや)」もぜひ訪ねてみてほしい。
山形屋は、山形生まれの商人が島津家25代当主で薩摩藩8代藩主、島津重豪の商人誘致政策を契機に薩摩に移住し、1772年に同名の呉服太物店を構えたのがそのはじまりと言われる。
子どものころ、鹿児島市から車で30分の町に住んでいた筆者にとって、「おでかけ」といえば山形屋に行くこととイコールだった。また、鹿児島市外の地元民は鹿児島市に行くことを「市内に行く」と言うが、筆者の実家ではその目的地が山形屋であることも多かった。
山形屋の名物は、何といっても地下の食品売り場にある「金生まんじゅう」と7階の山形屋食堂でいただける「焼きそば」だろう。
金生まんじゅうは、白あんを生地で包んで焼き上げた素朴なお菓子で、1951年から販売されている。山形屋の店標である「丸岩」の焼印が目印。筆者にとっては子どものころによく食べた思い出の味だ。
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【じつは温泉天国でもある鹿児島市】
