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ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

「噴火よりも風向きが問題」「公衆浴場が天然温泉」…ジモトしか知らない鹿児島の"観光名所"と"日常"の境界線

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名山堀
桜島の噴火は、鹿児島人にとっては日常の風景(写真:T.Amakusa/PIXTA)
  • 横山 瑠美 ライター・ブックライター
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湯之平展望所から見た桜島。県外から遊びに来た友人を連れて行ったこの日も、桜島は元気よく噴火して灰を降らせていた(写真:筆者撮影)

灰を浴びたら、ぜひ桜島港から徒歩5分、「国民宿舎 レインボー桜島」の掛け流し天然温泉へ。料金は、一般公衆浴場の料金460円。灰と一緒に疲れも取れる。

温泉と言えば、桜島港から徒歩10分のところにある「桜島溶岩なぎさ公園足湯」もおすすめだ。無料だからと侮るなかれ。天然温泉なので、浸かると帰りのフェリーの中でも足がポカポカしてなかなか冷めない。桜島のパワーおそるべし、である。

レトロな木造長屋に新店が続々。活気が戻った名山堀

鹿児島市の繁華街といえば「天文館」が知られており、ガイドブックでも必ず紹介されている。地元民にも観光客にもなじみのあるエリアだが、今回は天文館から歩いて10分ちょっとの「名山堀」をおすすめしたい。

昭和に建てられた木造長屋にさまざまな飲食店が入居する名山堀。入り組んだ細い道を歩いてお気に入りの店を探そう。民家もあるので、夜は静かに移動すべし(写真:筆者撮影)

鹿児島市役所の東側に広がる鹿児島市名山町は、地元では「名山堀」と呼ばれている。1965年に完全に埋め立てられるまで小舟が行き来する堀があり、水面に映る桜島が美しかったことからその名が付いたという。

戦後、このエリアには奄美や沖縄の出身者がバラックを建てて暮らすようになり、闇市もできて多くの人が訪れるようになった。木造の長屋が建つと飲食店が入り、仕事帰りのサラリーマンで連日大にぎわいだったという。

往時のにぎわいはなくなったものの、名山堀では2010年前後から古ビルや長屋のリノベーションが進み、飲食店やギャラリー、書店などのオープンが相次いでいる。新旧の店が混在する独特の雰囲気にひかれてか、近年は若者だけでなく、海外からの観光客も見かけるようになった。

筆者は、昼間の名山堀ではランチを食べたり、書店や雑貨店を覗いたりすることが多い。夜は名山堀で食べてから天文館まで散歩してバーやラーメン屋に行ったり、逆に天文館で食事をしてから名山堀にハシゴして飲み直したり、といった使い方をしている。未体験ならば、旅の目的地にぜひ名山堀を加えてみてほしい。

1966年建築のビルをリノベーションした名山堀のランドマーク的存在「レトロフト」。中には古書店や飲食店、ミャンマーの手工芸品を取り扱う店、花屋などが入居している(写真:筆者撮影)

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【ローカル百貨店「山形屋」の名物をいただく】

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