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「吉沢亮や鈴木亮平の"激やせ"は称賛されたのに」《川口春奈の10kg減量》に賛否…男女で反応が真逆になる「理不尽の正体」

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川口春奈
川口春奈さんが7年ぶりに主演し、その役づくりが話題となっています(画像:映画『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』公式サイトより)
  • 宮本 文幸 「見た目」戦略研究家/桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授
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俳優たちの役作りへの反応から見えてきた、私たちの本能的なメカニズム。

「なぜ女性の体型変化は、こんなにも不安の目で見られるのか」。その答えが「人類が何万年もかけて形成した進化的プログラム」だとわかれば、“心配”を向ける側は少し冷静になってコメントをすることができ、受け取る側も気にしすぎることなくやり過ごせるかもしれない。

「なぜ心配されるのか」を知ることの意味

悪意はない。明確な偏見ではないかもしれない。しかしそれは、女性の体型が「個人の選択」ではなく「公共の監視対象」として扱われる構造を生み出してきた。

吉沢亮が「役者魂」と評価され、川口春奈が「心配」と評価されるこの差を、「当然のこと」として素通りするのではなく、「なぜそうなるのか」を知ることが、この非対称性を少しずつ変えていく第一歩になるのではないだろうか。

もちろん、俳優たちの役作りについては専門家の指導のもと、安全に減量が行われたはずだ。「やせることがいい」とアピールしているわけでもない。その役作りへの覚悟と献身は、性別にかかわらず等しく称賛に値する。

川口春奈が体を張って演じた遠藤和さんの物語が、今秋多くの人に届くことを願いながら、そう思う。

【参考文献】
※1:Buss, D. M. (1989) Human mate preferences: Evolutionary hypotheses tested in 37 cultures, Behavioral and Brain Sciences, 12(1), 1–49.
※2:Trivers, R. (1972) Parental investment and sexual selection, In B. Campbell (Ed.), Sexual Selection and the Descent of Man (pp. 136–179). Aldine.
※3:Nutter, S., S. Russell-Mayhew, A. S. Alberga, N. Arthur, A. Kassan, D. E. Lund, M. Sesma-Vazquez & E. Williams (2016) Positioning of weight bias: Moving towards social justice, Journal of Obesity, 2016, Article ID 3753650.

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