一方、同時期に話題になった男性俳優の「役作り減量」への反応は、まるで異なっていた。
2026年3月、吉沢亮(32歳)がNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で、病を患う役を演じるために約1カ月で約13kg減量していたと報道された。激やせした姿を作中で見せ、「役者魂」「さすが吉沢亮」と称賛の声が相次いだ。
制作統括プロデューサーは「久々にお会いした時は我々も心配するぐらい。鬼気迫るものを肌で感じました」と語り、制作陣がその壮絶な役作りに敬意を示した。
吉沢の減量に対し、視聴者が思い出したのが、鈴木亮平(43歳)が2015年のTBSドラマ『天皇の料理番』で病弱な役を演じるために約20kgの減量に挑んだ件だ。今も語り継がれる、ストイックな役作りで知られる鈴木を象徴するエピソードとなった。
川口春奈に対しては「心配」、吉沢亮や鈴木亮平に対しては「称賛」「役者魂」——目的も覚悟も同じはずの「役作りのための減量」なのに、なぜ世間の反応の質は、こんなにも違うのか。
女優の減量は「健康を損なっている可能性(=不安)」
まず、確認しておきたいことがある。川口に対しても「凄すぎる!」「女優魂がスゴイ」という称賛の声はある。また、吉沢亮の13kg減に対しても「美談にするのやめよう」「健康面が心配」という声もある。どちらにも賛否の声はあった。
問題は「反応の質」の違いである。
川口への反応の主流は「心配・不安」。すなわち、やせた体に対して健康や安全を気遣うタイプの声だ。
一方、吉沢や鈴木への反応の主流は「称賛・感心」。意志の強さや自己制御能力を讃えるタイプの声だ。
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【この反応の質のズレこそが、今回の「二重基準」の本質】
