アンソロピックの新たなAIモデルでサイバー攻撃のリスクが高まる可能性がある――。アメリカの大手銀行の一部トップが、政府の上層部からそうした警告を受けたと、3人の消息筋が明らかにした。この3人は、情報を知る立場にある一方で、公に発言する権限は持っていない。
財務長官スコット・ベッセントは7日、ワシントンD.C.で急きょ設定された会合で、バンク・オブ・アメリカ、シティ、ウェルズ・ファーゴを含む少数の大手銀行の最高経営責任者(CEO)に厳しいメッセージを伝えたという。
消息筋によるとベッセントは、この新しいAIソフトウェアを銀行が社内のコンピューターシステムで稼働させれば、顧客データに重大な危険がもたらされかねないと警告した。
ハッカーの手に渡れば金融システムの脅威に
ここ数週間、金融システムに対するサイバー攻撃の脅威について公に発言してきたFRB(連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長も、会合に出席した。
警告の対象となっているのは、アンソロピックの新AIモデル「Claude Mythos Preview(クロード・ミトス・プレビュー)」だ。アンソロピックは、このモデルについて、人間の開発者が見つけられなかったソフトウェアのセキュリティー脆弱性を特定する能力に優れているとしている。
この件について説明を受けた消息筋によると、7日の会合では銀行幹部らに対し、この新モデルは銀行内部のセキュリティー上の弱点を見つける能力が極めて高いとみられ、ハッカーや「悪意のある第三者」の手に渡れば悪用されるおそれがあると伝えられた。
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【アンソロピックもリスクについて警告】
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