工場における製造活動も同じ。手順が決まっている仕事では、「やる気が続かない」と悩む人は少ないのです。しかし、新しい挑戦や経験の浅い分野になると話は別です。
「こんなに努力しても成果が出ないのはなぜか?」
「いつになったらゴールに着くのか?」
この「先が見えない不安(不確実性)」が、心のエネルギーを奪います。進捗が思うようにいかないとき、人は疑心暗鬼になります。そして「どうせやっても無駄だ」とブレーキを踏んでしまうのです。
不確実性が強い状況では、もう1つの問題が起きます。それは「進んでいる実感」が持てなくなることです。
「成果が出るまでのプロセスも測れない」
すると人は、「自分は前に進んでいるのかどうか」すらわからなくなります。人は本能的に、
・今どの位置にいるのか
・正しい方向に向かっているのか
を知りたがる生き物です。
それが見えないと、努力は「消耗」に変わります。逆に言えば、たとえ小さくても「前進の可視化」ができれば、モチベーションは回復します。やる気は、感情の問題ではありません。「現在地」と「ゴールまでの距離」が見えているかどうかの問題なのです。
モチベーションダウンする「2つの魔のタイミング」
不確実性(見通しの悪さ)がモチベーションを下げることはお話ししました。では、具体的に「どんな瞬間」に私たちの心は折れそうになるのでしょうか?
警戒すべきタイミングは、大きく分けて2つあります。ここでは、個人と組織それぞれの「具体的な失敗ケース」を見ながら、その対処法を学んでいきましょう。
①「努力が空回りしている」と感じたとき
1つ目は、がんばっているのに成果が出ないときです。「これだけやっているのに、なぜ?」という徒労感は、ボディブローのようにやる気を奪います。
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【定期的に40社を回り続けても、成果はゼロ】
