安保戦略の混乱、アメリカ政府はもはや機能停止/体制転換か? トランプのドンロー主義が3カ月で瓦解した不思議
アメリカのトランプ政権が昨年11月に公表した国家安全保障戦略(NSS)は、1990年代初頭にジョージ・H・W・ブッシュ政権が「ベトナム症候群の払拭」を掲げて以来のNSSのどれとも違う、異例で遠大なものとなった(編集注:ベトナム症候群とは、ベトナム戦争での敗北がトラウマとなり、国外介入を忌避する孤立主義にアメリカがさいなまれるようになった状況を指す)。
トランプのNSSは、アメリカの偉大さと成功を孤立主義に結び付けている。
アメリカ独立宣言で建国の父たちは他国の問題に関与しない非干渉主義への志向を明確にした。しかし、現代のエリートらはひどい思い違いをして世界的な重荷を永遠に背負おうとし、同盟国の防衛費をアメリカにつけ回すことを許した。アメリカは自らの国益とほとんど、あるいはまったく関係のないいざこざに引きずり込まれるようになった、という認識である。
少し前までは、そうしたトランプの方針は中東からの脱却に向けて機能しているように見えた。「この政権が抑制的なエネルギー政策を撤回、もしくは緩和し、アメリカのエネルギー生産が増大する中で、アメリカが中東を重視する歴史的な理由は薄れていくだろう」と、トランプのNSSは明確に述べていた。
支持層に欺瞞を見せつける意味不明
だが、そのような興奮に満ちた言葉とは裏腹に、アメリカは2月28日、イランへの攻撃に踏み切った。





















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