「とりあえず考えてみて」と言われてPCの前で30分フリーズ! AIにもうまく指示が出せない人に足りないもの

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パターン2:手順が不明確

ゴールは確認したものの、そこへたどり着く手順がわからない場合です。「良いたたき台とは何か」「どんな要素が揃っていればいいか」「どんな順番で進めればいいか」――これらが不明確なまま動くと、後から大きな抜け漏れが発覚します。

パターン3:重要なポイントが不明確

何をすればいいかはわかっているのに、すべての作業を同じ深さでやろうとして時間が足りなくなるパターンです。たたき台はあくまで議論の土台であり、細部まで完璧に仕上げるものではありません。「方向性を決めるために本当に必要なことは何か」にメリハリをつけられないから、時間を使い果たしてしまいます。

AIを使っても同じ問題が起きる

ここで少し視点を変えてみると、この「フリーズ問題」はAI時代になっても解消されないことがわかります。

「AIに聞けば、すぐ出てくるんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。しかし、AIに対しても「なんか資料作って」と漠然と指示を出せば、返ってくるアウトプットは的外れになります。

AIへの指示も、「現状×打ち手=期待する成果」の構造に沿って組み立てるほど、質の高い回答が得られます。仕事の構造を理解していない人は、AIを使っても同じ場所でつまずくのです。

逆に言えば、この構造を理解することがAIの恩恵を最大化する近道でもあります。

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良い知らせがあります。仕事の構造は、学べば誰でも身につけられます。地頭の良さも、豊富な経験も必要ありません。

方程式のように、一度体に馴染んでしまえば、どんな仕事でも同じ枠組みで考えられるようになります。「とりあえず考えてみて」と言われたとき、まず「期待する成果は何か」を確認し、「現状はどうか」を整理し、「どんな打ち手が考えられるか」を並べる――この順番で動けば、手が止まることはなくなります。

そして、この構造に沿って作り上げたものこそが「良いたたき台」です。良いたたき台は、議論を活性化させ、良いフィードバックを引き出し、仕事をどんどん前に進めます。

「とりあえず考えてみて」という言葉を、成長のチャンスとして使いこなせるかどうか。そのカギは、仕事の構造を知っているかどうかに掛かっています。

萩原 雅裕 Prodotto合同会社代表

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はぎわら まさひろ / Masahiro Hagiwara

ベンチャー・中小企業の社長に伴走する経営アドバイザー。1974年群馬生まれ、横浜・横須賀育ち、鎌倉通い。
NTTデータ、ベイン・アンド・カンパニー、日本マイクロソフト、マイクロソフト米国本社を経て、創業メンバーとしてワークスモバイルジャパンに参画。プロダクト責任者、マーケティング責任者、カスタマーサクセス責任者、経営戦略担当役員などを歴任。法人向けコミュニケーションツール「LINE WORKS」の立ち上げに携わり、4年連続市場シェアNo.1、導入社数20万社超、売上78億円(2021年当時)までの成長に貢献。その後、25年の会社員生活に区切りをつけ独立。日系大企業、コンサル、外資、スタートアップと、多様な職場で働いた結果、どんな環境でも、優秀な人ほど「叩かれるたたき台を作っている」という真理を確信。仕事の停滞を打破するための実践的なたたき台作りの技術を研究し、その普及に努めている。
慶應義塾大学卒業、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院(MBA)修了。著書に『たたき台の教科書』(東洋経済新報社)、『「今日も仕事が終わらなかった」はなぜ起きるのか?』(ダイヤモンド社)がある。

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