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予備校が持つ150年の歴史 浪人生が受け継いできた文化/『予備校盛衰史』著者・小林哲夫氏に聞く

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『予備校盛衰史』の著者
[著者プロフィル]小林哲夫(こばやし・てつお)/教育ジャーナリスト。1960年生まれ。94年の創刊から『大学ランキング』編集担当。著書に『「旧制第一中学」の面目』『関関同立』『改訂版 東大合格高校盛衰史』『京大合格高校盛衰史』『中学・高校・大学 最新学校マップ』『高校紛争 1969-1970』など(撮影:尾形文繁)
夏目漱石や正岡子規も通った、明治時代初めの官立学校入学のための私塾。戦後の拡大期の群雄割拠を経て、爛熟期を制した駿台予備学校、代々木ゼミナール、河合塾の3大予備校。そして、近年勢いを増すオンライン予備校。大学受験を長年取材してきた教育ジャーナリストが受験向け「予備」教育機関の150年を振り返る、類例のない1冊。

予備校のパンフレット、大学受験雑誌を読み漁った

──私も1980年代半ばに浪人生活を送った口です。通っていた中堅予備校が本書に登場し、うれしくなりました。

『予備校盛衰史』(小林哲夫 著/NHK出版新書/1188円/320ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

同じような感想を多数いただいており、誠に光栄だ。在籍していた予備校が紹介されていない、教わった先生が取り上げられていないという“抗議”も含め、往時を懐かしむ読者が多い。

──予備校業界全体の歴史を描く類書はなかったように思います。

高校や大学と違い、一過性の教育機関であるとの認識が当の予備校に強く、予備校史があまり存在しないことが大きい。教育学者による先行研究も少ない。唯一頼りになる予備校のパンフレットも保存が徹底せず散逸していたが、それらのパンフレットを渉猟し、大学受験雑誌を100年分読みあさり、掲載された広告を調べ、関係者にも取材して書いたのが本書だ。

2015年から始まった、塾と予備校の専門誌『月刊私塾界』(私塾界)の130回以上にわたる連載「塾と予備校の歴史」が基になっている。

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