『暮らしのおへそ』編集ディレクターが"苦い"経験から実感!「認められたい私」を手放して人とラクにつながるまで
「何者か」にこだわっていた過去の自分
10数年前、48歳のときに私は車の運転免許を取りました。ちょうど春休みの時期だったので、大勢の高校生たちに囲まれて教習所に通った1カ月のつらかったこと。
車好きの夫のセレクトで、我が家の車はルノーの左ハンドル、しかもマニュアルでした。なので無謀にもマニュアルの免許に挑戦。クラッチをつなげるタイミングや、坂道発進など、若者たちがすいすいクリアして次の段階に進むのに、私はいつもギリギリ。夜寝ているときまで、教習所で運転をしている夢を見たほどです。
でも、何よりつらかったのが、教習所では私は何者でもない、という現実でした。『暮らしのおへそ』というムックの企画編集を手がけていても、自分の本を出していても、そんなことは一切関係ありません。
ただ「車の運転を習う」という目的が同じだけで、同じ場所に通う人たちの中で、自分の立場が「なんでもない」という状況が、当時の私には苦しかったのでした。
そんな自分を発見し、「あれ?私ったら『私は本を出してるすごい人なんだよ』ってみんなに言いたいのかな?」と、呆(あき)れてしまいました。
正直に告白するなら、こんなことが時折あります。「私はこういう者なんだよ」とつい言いたくなります。もちろん、そんなことは口に出さないけれど、いつの間にかマウントを取ろうとしている自分に嫌気がさすことも……。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら