「冒険する人が好きだ」話題の動画の裏側に2人のエンジニアによる「三菱らしさ」の伝承があった

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YouTubeで公開され話題を呼んでいる「冒険する人が好きだ」のメイキング(写真:三菱自動車工業)

いま、自動車業界内で話題の動画がふたつある。いずれも三菱自動車(以下:三菱)の動画で、YouTubeで公開されている。

ひとつは、「『冒険する人が好きだ』継承編」。

「思い出すのは失敗をしたことばかりだ。でもだからこそ、困難を乗り越えられる。それを伝えるために、この会社に残った」という、ラリーエンジン開発担当・幸田逸男(こうだ いつお)氏が出演するもの。

もうひとつが「『冒険する人が好きだ』未来編」。

こちらは同担当・池田晴奈(いけだ はるな)氏が出演し、「思い切って飛び込んだラリーは、できないことだらけの厳しい世界だった。モータースポーツ未経験のエンジニア。だからこそ、やってやろうと思った」というメッセージだ。

なぜいま、三菱はこれらの動画を公開したのか。

【写真】動画制作のメイキングと歴代のモータースポーツ参戦車両(30枚)

狙いは「目先のこと」じゃない

国際自動車連盟(FIA)公認の「アジアクロスカントリーラリー(AXCR)」へ挑戦するピックアップトラック、「トライトン」のプロモーションとしては、少々力が入り過ぎに思える。

まさか、近い将来、次世代「電動ランサーエボリューション」でWRC(世界ラリー選手権)に復帰するのか。それとも“パリダカ”など国際的競技に次世代「パジェロ」を投入するのか。

いや、三菱の狙いはそんな「目先のこと」じゃない。

三菱が今回の動画を制作した真意を探るため、動画に登場した2人に話を聞いた。

そこで見えてきたのは、2人の三菱に対する「同意」と「相違」を踏まえた、三菱という企業の潜在能力だ。まずは、ストレートに聞いた。

エンジンなどを背景に幸田さんと池田さん(写真:三菱自動車工業)

「あなたは、三菱が好きですか?」と――。

「もちろんです」と答えた幸田さんに対して、池田さんは「はい」という表現にとどめた。

幸田さんは、こう続けた。

「1970年代後半の車両デザインとエンジン技術は、他社とは完全に違ったものを世の中に送り出していたから」。また「(若干のブランクがあったものの)60年代からモータースポーツに参加し続けているから」だと。

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