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ライフ #廃墟モールの経済学

「色褪せた外壁、錆びた柵」「施設全体が寂れた雰囲気に」…空床だらけで閑散「多摩の廃墟モール」失敗の要因

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  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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また、料金体系も複雑でわかりにくい。駐車場は1階、4階、屋上にあるが、「1000円以上購入で+1時間無料」は4階と屋上のみ適用される。

「クロスガーデン多摩」では駐車場無料時間が短くなり、適用範囲が限られている(筆者撮影)

一方、近くにある「ココリア多摩センター」は「1000円以上購入で3時間無料」とよりお得である。

「ココリア多摩センター」の大きな立体駐車場は1000円以上購入で3時間無料(筆者撮影)

集客フックの核テナントが撤退

「クロスガーデン多摩」が廃墟化したのは、このようなアクセスの問題だけではない。

「クロスガーデン多摩」のオープンは18年前の2008年4月。オリックスグループが開発し、核テナントとしてダイエーが運営するフーディアムとヤマダ電機が出店した。

2012年9月には大型のGUがオープン。2015年に不採算店舗の整理のためヤマダ電機は閉鎖したが、跡地にノジマが出店した。

ところが2022年にノジマが「丘の上プラザ」へ、2023年GUが「ココリア多摩センター」へ移転。さらに2026年2月、1階の大部分を占めていたフーディアム多摩センターも閉店してしまった。

駅から離れているため集客のフックとなる核テナントが重要だが、その核テナントが軒並み撤退してしまったのである。

「クロスガーデン多摩」の衰退は、「ココリア多摩センター」の登場も影響していると考えられる。「ココリア多摩センター」は当初百貨店の「多摩そごう」として開業し、2000年に三越と大塚家具になった。その後、2011年にショッピングセンター「ココリア多摩センター」にリニューアルされた。

百貨店からショッピングセンターに転換された「ココリア多摩センター」(筆者撮影)

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【近隣競合施設の転換で大きなダメージ】

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