年間1000万枚売れるNクール誕生の裏の執念、「毎晩、爽やかな北海道に帰りたかった」…「ない」と言われても探した繊維

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ニトリ店頭
自身の「好き」を最強の武器に成功を勝ち取る仕事哲学を明かします(写真:ponta2012/PIXTA)
年間1000万枚を売り上げるモンスター商品「Nクール」は、商品部の「ひんやりするような肌触りの繊維は、日本にも海外にもない」という言葉をはねのけた、似鳥昭雄会長の凄まじい執念から誕生しました。
その飽くなき好奇心は本業に留まらず、周囲が「儲からない」と反対した美術館事業をも黒字化させ、地域再生の起爆剤へと変貌させています。「最後はすっからかんで死ねれば本望」と語るトップランナーが、自身の「好き」を最強の武器に成功を勝ち取る仕事哲学を明かします。
※本稿は『発達障害の私だからこそ、成功できた』から一部抜粋しています。

わが社の大ヒット商品「Nクール」は、年間1000万枚もお客様が買ってくれています。こんなにたくさんのお客様が「これはひんやりしていいなあ」と喜んでいる。そう考えると興奮しますよね、やっぱり。世界中の人が、私たちが考えた商品を使ってくれているんだと思うとうれしくて仕方がない。

もちろん、私は商売人だからお金も好きです。それは否定しません。だけど、人に喜んでもらえるというのは、お金以上の最高の原動力なのです。

発明・発見とは、好奇心と執念から生まれる

このNクールという商品は、私自身の経験から開発がスタートした商品なので、特に感慨深いものがありました。

ニトリが北海道から東京に出てきた頃のこと。東京は梅雨の時期から残暑の秋まで寝苦しさが続きます。私は毎晩、爽やかな北海道に帰りたいと思っていました。でも、ニトリを全国展開していくためには東京に住んで、東京の競争を肌身で感じていないとダメだ……。そう言い聞かせて、何とか踏ん張っていたわけです。

とはいえ、夜はどうにも暑くてしんどいし、冷房をつけると身体がだるくなります。寝具でなんとかならないかなあ……。そう思いついた私は「ひんやりするような肌触りの繊維はない?」と商品部に相談したんですね。

すると返ってきたのは「日本にはない、海外にもないです」という素っ気ない言葉。カチンときた私は、持ち前の諦めの悪さを発揮して、国内のあらゆるメーカーに声をかけてアイデアを募集しました。そうしたら、1社だけ手を挙げてくれたのでした。

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