では、どうすればこの閉塞感から抜け出せるのか。そのカギとなる、筆者が37年間の教育現場での経験から導き出した「4つの視点移動」というスキルを紹介しますので、ぜひ使ってみてください。
①反対側から見てみる(逆へ)
②俯瞰的に見てみる(上へ)
③掘り下げて深い視点から見てみる(下へ)
④別のオプション(横へ)がないか見てみる。
(1)「反対側の立場」から見てみる(逆への視点移動)
子どもの行動が理解できないとき、私たちは無意識のうちに「親側の正義」という親視点の場所に立っています。
「なぜ宿題を後回しにするのか?」
「なぜあんなに生意気な口をきくのか?」
「なぜ決めたルールを守れないのか?」
これらはすべて、大人の論理、大人の常識、そして大人の不安から出た問いかけです。ここで一度、意識的にそれを横に置き、子どもの側に立ってみるのです。つまり、「もしあなた(親)が子どもの今の立場だったらどう感じますか?」ということです。
すると、子どもが宿題をやらない背景には、単なる「怠慢」ではない理由が隠れていることが見えてきます。
「問題が難しくて、どこから手をつけていいか分からない」
「間違えるのが怖くて、プライドが邪魔をしている」
「塾での緊張が限界で、家では心を緩めたい」
「頑張っても褒められず、指摘ばかりされるのが辛い」
「子どもという立場という反対側」に立って彼らの理屈を想像してみると、見えてくる景色は一変します。
「この子はサボっているのではなく、今、無力感と戦っているのかもしれない」という仮説が立てられれば、かける言葉は「早くやりなさい!」から「どこか手伝えるところはある?」へと変わるはずです。
上空から親子を眺めてみる
(2)「俯瞰的」に見てみる(上への視点移動)
2つ目は、視点をグッと上に引き上げ、空から地上を眺めるような「俯瞰(ふかん)」の視点です。
目の前で子どもが反抗しているとき、私たちはその熱量に飲み込まれ、至近距離でぶつかり合ってしまいます。しかし、上空から親子を眺めてみると、その問題は単一の原因ではなく、複雑な「構造」によって引き起こされていることが分かります。





















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