宿題をやっても学力が伸びないのはなぜ?「スマホ認知症」成績が上がる子と成績が下がる子の生成AIの使い方の差

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「でも、それって先生が『調べていい』って言ったんだからよくない?」と感じた方ももしかしたらいるかもしれませんが、おっしゃる通り、ここが難しいところです。先生が「調べていい」と言ったのは、わからない単語を辞書なりで確認しながら、自分の力で文章を読んでほしいという意図のはずです。しかし生徒はその意図を受け取れず、「全文を翻訳させること」と「単語を調べながら自分で読むこと」を同じ行為として捉えてしまったわけです。この違いって、確かにまだ勉強をし始めている段階の中学生ではわからない場合があります。

自分で英文を読もうとすること、知らない単語を文脈から推測しようとすること、何度も読み返して意味を理解しようとすることなど、そうした「読む・考える・理解する」という一連のプロセスこそが、英語の力を伸ばす本質です。すべてを自動翻訳に任せてしまった瞬間、そのプロセスは完全に失われてしまいます。当たり前のことですが、これでは学力はまったく伸びないのです。

怖いのは「悪気がない」こと

この話の中でとくに深刻だと感じるのが、この生徒にはまったく悪気がないという点です。「先生が調べていいって言ってたじゃないですか。何がダメなんですか?」と、本気でそう思っている場合があります。

「いやいや、さすがにそれは極端な例でしょ」と思う大人の人もいるかもしれませんが、中高生の場合、実際にあり得る話です。勉強法を大人から習った機会が少ない彼ら彼女らは、本当に生成AIに答えを聞くだけで勉強したつもりになっている場合があります。むしろそういった生徒ほど本人の中では「ちゃんとやった」という感覚がある分、やっかいです。悪意があれば「これはまずいな」と自覚できます。しかし悪意がないまま間違った方法を続けてしまうと、気づかないうちにどんどん差が開いていきます。

これは非常に危うい状態です。「勉強になること」と「そうでないこと」の境界線が見えていない。生成AIに答えを出させることと、自分で考えて答えを導き出すことが、同じ行為として認識されてしまっているのです。これはもはや生成AIの問題というより、「学ぶとはどういうことか」という本質的な理解の問題とも言えます。

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