"サナエトークン"騒動があらわにした政治支援の構造的空白、政治家も支援者も明確にしてこなかった「後援会」の曖昧さ

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後援会を持つメリットは、政治家本人に代わって、別動隊が政治活動や選挙活動を担ってくれることにある。街頭でのビラ配りや、(私は使わなかったが)選挙カーのルート決め・運転など、候補者自身が頭や手を働かせなくても、首尾良く準備してくれるのはありがたいことだ。

また先の選挙では、私自身もポスターを100枚程度貼った。これらの時間を街頭演説などに割ければ、より票を得られた可能性はあるだろう。

後援会員でなくても選挙は手伝える

ここで気をつけるべきは、これらの手伝いは「後援会」に入っている人でなくても可能なことだ。陣営によってさまざまだが、いわゆる“選挙ボランティア”は広く募っており、そのコアメンバーとして後援会員がいることも少なくない――くらいの認識がちょうどいいだろう。

これほどまでに「後援会」の指す意味が広いとなれば、混乱を招いてもおかしくない。高市氏周辺に目を移すと、「新時代政策研究会」は、総務省に届け出られている政治団体だ。2024年分の政治資金収支報告書を見ると、代表者は高市氏本人となっていた。

自由民主党奈良県第二選挙区支部も同様に、高市氏が代表者になっている。

一方で、チームサナエは、ウェブ上の発信を見る限り、“任意団体系”と“勝手連系”の中間にあるように感じられる。Xプロフィール欄の「【公認】後援会」との表記から、“公式”とは別動隊なのかもしれないと推測できるが、その組織的な立ち位置を読み取るのは難しい。

ことをさらに複雑にしているのは、「チームサナエ Veanas号グッズ販売ショップ〈高市早苗グッズストア〉」と題する通販サイトに、その運営者として合同会社の名前が記されていることだ。

チームサナエ Veanas号グッズ販売ショップ
高市早苗Veanas号グッズ販売ショップ。現在は注文の受付を停止している(写真:同ショップより)

各メディアの報道によると、先に紹介した「自由民主党奈良県第二選挙区支部」の青年局メンバーが、チームサナエの中心人物だという。高市氏自身もXで「私の地元・奈良県第二選挙区のチームサナエ(青年局の仲間)の皆さん」(2025年10月3日の投稿)と紹介していたことから、おおむね事実なのだろう。

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