"サナエトークン"騒動があらわにした政治支援の構造的空白、政治家も支援者も明確にしてこなかった「後援会」の曖昧さ
そもそも収益部門を持つ後援会となると、一般的なイメージとはやや異なる。加えて、グッズ販売ページに書かれた「事業者の所在地」は、新時代政策研究会や自由民主党奈良県第二選挙区支部の事務所と同じ住所だ。
また、その地には「高市早苗連合後援会」なる政治団体も、事務所を置いている(いずれも2024年分の政治資金収支報告書で確認)。
ガバナンスの空白が生んだ騒動
それぞれの「後援会」が、どのような役割分担をしていたか。それは今後、各媒体が報じるだろうが、ひとつ言えるのは、今回の事案はあくまでイレギュラーなものであり、一般的な「後援会」と同じ見方をするのは難しいということだ。
SNS上では、「高市氏側か、NoBorder側のどちらかがウソをついている」といった、うがった見方も飛び交っている。もちろん、意図的にごまかしていた可能性も、現状では排除できない。
しかし、このような複雑な状況を見ていると、「後援会」の指す範囲の広さが、“伝言ゲーム”による混乱を招いた可能性も否定できないのではないだろうか。
問題の本質は、政治家と支援者の関係が「公認」「非公認」の二択で語れるほど単純ではない点にある。任意団体や勝手連が政治家の名前を使って活動する場合、そこには政治家側の「手伝ってくれるから、むげにはできない」といった温情や気づかいが生まれる。主従関係もないため、強く言えないケースも多々あるだろう。
しかしながら、いざという時には、名前を冠している人物が矢面に立つこととなる。「後援会」それぞれが、その範囲と責任の所在をあらかじめ明示するルールは現状ほぼ存在しないため、全範囲の責任は政治家に集中してしまうのだ。
今回のサナエトークン騒動は、SNS時代における「後援会」のガバナンスの空白を、図らずもあらわにした事案として記憶されるだろう。政治家側も支援者側も、「後援会」という言葉の曖昧さに甘えてきたツケが、今まさに回ってきているのかもしれない。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら





















無料会員登録はこちら
ログインはこちら