出会いはパーティー《推しと結婚》した彼女の半生 夫は著名ギタリスト…23歳の彼女を海外に渡らせた「超運命的な出会い」とは
ある日、とあるフラメンコ歌手のCDを聴いていたとき、真理子さんはハッとした。
「後ろで流れているギターの音に、意識が引き寄せられたんです。何、この存在感……って」
歌声よりもギターの音が気になったのは初めてだった。CDの裏を見ると、ギター奏者の欄に「フアン・マヌエル・カニサレス」と書いてある。ノートにその名をメモした。
3カ月後、別のCDを聴いていて、また同じことが起きた。再びギターに耳を奪われ、裏面を見ると、同じ名前があった。
「またこの人だ」
そこから、都内のCDショップを回り、カニサレスが参加しているCDを探し始めた。調べてみると、100枚以上のCDに参加していることがわかった。毎月少しずつ集め、カニサレスの音に浸る日々が始まった。
当時、カニサレスはまだソロのCDを出していなかった。CDのジャケットに載っているのは歌手の顔で、伴奏者の顔は出てこない。
「だから私、彼の顔を知らなかったんです。音だけで、惚れ込んでいました」
山手線の広告に“彼”の名前を発見
97年11月、大学4年生の真理子さんは、山手線でひとつの広告に目を奪われた。
<パコ・デ・ルシア来日公演>
パコ・デ・ルシアとは、スペインで知らない人はいない伝説的なギタリストだ。地域音楽だったフラメンコを世界に広げた立役者で、カニサレスは10年にわたって彼のセカンドギタリストを務めていた。
広告にはもちろん、「フアン・マヌエル・カニサレス」の名前もあった。





















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