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「日本は、すぐに死なずに済む国なんだ…」年収5500万円から生活保護に転落した作家の"どん底での新発見"〈再配信〉

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ああ、もう全部どうでもいいやと思った。

「もともと2000万円の借金ができてから、生きている意味がほとんどわからなくなっていました。ひたすら借金を返すためだけに生きてるみたいな状態だったんですよね。私の人生、とにかく借金を返して、とにかく回すってこと以外は何もなくなっていました」

9月末の資金繰りの破綻から12月まで、立花さんのうつはピークを迎えていた。ベッドから起き上がれず、風呂も入れず、食事もとれない。時間だけが過ぎていく。

しかし、しばらくすると、立花さんが完全にSNSから消え、メッセージにも返信がないことを心配した母親や仲の良い友達たちが徐々に騒ぎ始めた。

自己開示したら、人はどんどん離れていった

状況を知った母親は、知り合いに相談し、立花さんの「生活保護の受給」「精神科の受診」「自己破産の手続き」という流れを組んでくれていた。

「SNS上の友人たちも『何でも言ってね。できることはするから』と言ってくれるようになりました。僕は頼ってもいいのか確認するために、自分の現状をさらに開示していったんです。そうしたらドン引きし、離れていく人が多かった。そこで『あっ、頼ることは無理なんだな』と諦めたんです」

なかには、心配で家を訪問してくれた友人や、手を差し伸べてくれた友人もいた。

「もちろん『友人という存在ができる手助け』と『親や親族ができる手助け』はレベルが違って当たり前です。しかし、その当たり前のような現実が、高齢の母しか親族のいない僕にとっては、とても辛く、厳しかったです」

家賃は滞納し続けていて、早晩追い出されて住む場所がなくなる。クレジットカードは全部止まっており、自己破産を申請中。うつで仕事はまったくできず、離婚してひとりきり……。

立花さんは、次第に友人たちとも「鋼鉄の壁」のような隔たりを感じ、他人に飛び込むことを諦め、ひとり「うつの谷底」に堕ちていった。

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【死のうと思っても、すぐには死ねないという現実】

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