「オーガ」は2000年4月、大河原駅前の再開発により建てられた商業施設である。開発を主導したのは、駅前の商店街。郊外のロードサイド店舗により駅前が低迷していたことから、大河原町、中小企業事業団、地元企業などが出資し、第三セクターの街づくり会社を設立した。人口2万人程度の自治体では初めての試みであった。
1階、2階はスーパーのファルを核に17の専門店が入り、2階には図書館や多目的ホールなどの公共施設も設けられた。
しかし2003年、核テナントであるスーパーのファルが業績不振を理由に、県内すべての店舗の撤退を決定。「オーガ」は、オープンからわずか3年足らずで核を失ってしまった。
2012年にはハローワークが入居した。空き区画が多いため、町がハローワークに移転を求めた結果だった。「オーガ」では、ハローワークは今も健在だが、店舗は数店のみとなり閑散としている。
街の顔として生まれ変わる
栃木県・小山駅前の「ロブレ」、岩手県・北上駅前の「おでんせプラザぐろーぶ」、宮城県・大河原駅前の「オーガ」はいずれも、空洞化した駅前の活性化を目指したショッピングモールであり、第三セクターが運営管理を担った。
そして3施設ともロードサイドに流れた客足を取り戻せず、核テナントが撤退し、活気を失ってしまった。空いた区画にはクリニックやオフィス、公共施設が入っている。
「モータリゼーションの進展により衰退した駅前モール」という図式に当てはまり、似たような事例は他にも日本各地に存在する。しかし小山駅に関しては、駅前が決してゴーストタウンになっているわけではない。「ロブレ」も定期的に物産展を開催するなど、地域を盛り上げようとする取り組みが続けられている。
「ロブレ」は老朽化のため2029年に閉鎖され、公共施設などとして再整備されることが決定している。広い駐車場を備えたロードサイドの大型店ができた今、家族連れが集うショッピングモールとしては成立しなくなってしまった。しかし駅前に立地する"街の顔"であり、人を集める余力も感じられる。形を変えて、市民の生活を支える存在となるだろう。
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