アップルWWDC25で発表された「Liquid Glass」、iPhone・iPad・Macの画面で起きる物理法則が根本から変わる新UIとは

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fluent2
マイクロソフトは、どの会社よりも早くフラットデザインを採用。シンプルなデザインが、多様なスペックの製品を対象とした同社のソフト開発に合っていた。どのような環境でも快適に動き、簡潔で見やすいFluentのデザインは視認性などを向上したFluent 2に進化し同社の多様な製品で活用されている(Microsoft Designホームページより)

カスタマイズ重視のグーグルのデザイン

一方、グーグルは2014年にデザインガイドラインとMaterialというデザインシステムを発表して以降、本格的に体系的なデザインでのシステム設計を行うようになった。ちなみにこのMaterialもフラットデザインの流れをくんでいるが、ダイナミックな色や、物理法則に基づいたバネのような動きなど遊び心と自然さのある動きなどを多数用意し、アプリをより表現豊かで親しみやすい形で表現している。

現在は進化しMaterial 3となっているが、大事にしているのはユーザーの個性や好みを反映する「パーソナライゼーション」で、ユーザーにデバイスを「自分自身の延長」のように感じてもらうことで感情的な影響を与えることだ。

「パーソナライゼーション」とは、別の見方をすれば表現を独自仕様に変える「カスタマイゼーション」でもあるが、グーグルにとってはこれが重要な別の理由がある。

 

Androidスマートフォンはグーグル1社が出しているわけではなく、世界中で少なく見積もっても100社以上が出しており、それぞれが他社と差別化した個性を出したいと思っている。そうしたメーカーの独自性を表現するのにMaterial 3の仕組みを活用しているところもある。グーグル自身のPixelがその代表例だ。

ただグーグルがいくら頑張っても、Androidメーカーの中には、それ以上のブランドの個性を望むところも少なくない。ソニーやサムスンなどもMaterial 3を活用しながらも、さらに進んだカスタマイズをしているし、最近、急速に人気を伸ばしているNothingもかなり独自色の強いUIを提供している。ファーウェイに至っては、同社のパソコンとの連携などを強化した深いレベルでカスタマイズしたEMUIというユーザーインターフェースを採用し、同社独自のHarmonyOSへの移行の橋渡しにしようとしている。

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