ついに国民民主が公認を取り消し…最悪の結果となった「山尾志桜里の記者会見」は何がヤバかったのか
芸能人でも「逃げ切り型」を選ぶ人はいましたが、やはり芸能人という事業を継続することができなくなり、開店休業や実質引退となるのが普通です。
先日、俳優の田中圭さんとの不倫疑惑が報じられた、若手女優の中でもトップクラスのポジションにある永野芽郁さんも同じです。「逃げ切り型」は自身の存在感まで消してしまうという大きなダメージを伴います。
今回、山尾さんはむしろ自ら記者会見を開き、マスコミの前に出ることを選びました。選挙に出る以上、存在をアピールしなければ話になりませんから、当然といえば当然なのですが、逃げるのをやめたと言えます。そうなれば、過去のスキャンダル追及は当然再開されます。
今回の会見が失敗だったと判断した理由は、このスキャンダルへの追及をまったく想定していないかのような無策ぶり、対応準備不足にあります。政治家生命を賭けた一世一代の舞台が今回の出馬会見だと思いますが、そのコミュニケーション戦略がまるで話にならなかったのです。勝手に始めて勝手に失敗してしまった印象です。

PRの根本を間違えていた
私は長くマーケティングの仕事をしてきましたが、「広告」と「PR」の違いについて、世間一般ではほとんど理解されていないと感じます。これが今回の戦略を誤った原因の1つではないかと想像します。
広告は広告料を支払うことで、発信したいメッセージを送ることができます。片や、PRはパブリック・リレーションズの略であり、パブリック(公衆)との良好なリレーション(関係)を構築する活動などと言われます。
一方的な情報やメッセージ発信ではなく、あくまでそのメッセージをどう受け止めるかの判断は、受け手である公衆に任されているのです。
自分たちに都合のよいメッセージを発信しても、それをそのまま受け止める義務はなく、今回の記者会見におけるマスコミは、山尾さんの広告のためではなく、自社の取材活動としての参加であり、山尾さんのメッセンジャーではないことが重要です。
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