「桃太郎」「3匹の子ブタ」の”物語の要点”を≪20秒で≫伝えることができますか?「伝えるのが上手な人」がやっている話の『引き算』のコツ

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不器用だった僕がたどり着いた「伝え方」の本質
豊島晋作氏は「多くの場合、『足し算』の努力は、聞き手の満足とは一致しない」と言います(写真:日経BP提供)
「多くのビジネスパーソンは、伝えたいことを『全部』伝えようとして失敗している」と指摘するのは、テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のメインキャスターである豊島晋作氏。「伝える」ためには「足し算」の努力に全力を尽くすのではなく、話を「引き算」でシンプルにすることが大事だという。本稿は豊島氏の新著『不器用だった僕がたどり着いた「伝え方」の本質』から抜粋・再構成してお届けします。

伝え方を考えてみる

伝えたいことを「全部」伝えようとして、失敗する人がいます。話を「引き算」でシンプルにする、要約するというのは「伝える力」の重要な要素のひとつです。誰もがよく知っている昔話を例に、「物語をすべて伝える場合」と「簡潔に伝える場合」「エッセンスを含めて物語を簡潔に伝える場合」の違いを考えてみます。

例えば「桃太郎」。「物語としてすべて伝える」場合は、「昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが暮らしていました。ある日、おばあさんが川で洗濯をしていたら……」という流れから、桃太郎が鬼を退治して村に戻るところまで、つまり1から100までの要素をすべて話すことなります。話し終えるのに少なくとも5分ぐらいはかかるでしょう。

では、「桃太郎の話」を簡潔に伝えるとしたらどうなるでしょうか?

答えは「桃から生まれた桃太郎が鬼を退治する話」ですよね。他の「伝える本」やセミナーなどでよく出てくる例でもあります。

しかし、「桃太郎のすごさを簡潔に伝える」場合はどうでしょう。つまり、エッセンスを含めて伝える場合です。

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