
横浜の歴史を振り返ると、もともと戦前から繁華街として栄えていたのは、横浜駅からは離れた伊勢佐木町や関内だったが、戦後の高度経済成長期に横浜駅西口が飛躍的に発展。
その西口駅前は、鉄道会社である相鉄が主導して開発した街だったが、1959年に相鉄所有のビルにテナントとして入居して開店したのが髙島屋だった。その後も73年には三越が出店(2005年に閉店)。そのほかの駅周辺のジョイナス、横浜モアーズなどのファッションビル、地下街は一日中多くの人が行き交い、西口は今も横浜の主要な繁華街であり続けている。

こちらは、1978年撮影の中華街大通り、通りの入り口には、戦後復興期である1955(昭和30)年に建てられた牌楼門と呼ばれた門があり、ここに「中華街」と書かれたことにより、それまで南京町と呼ばれていた街が中華街と呼ばれるようになったのだそうだ。
この門は1989年により華やかな姿にリニューアルされ、名称も現在は善隣門に改められている。
通り沿いに並ぶ横浜大飯店、楽園、萬珍樓などの店は現在も盛業中。元町・中華街駅が、みなとみらい線の終点となったこともあり、それ以来中華街はますます人気の観光地となっている。
ますます街としての魅力を高めている
1989年の横浜博から、すでに35年超。1993年日本一の超高層として竣工したランドマークタワーも、2014年に建った大阪ミナミの高さ300メートルの「あべのハルカス」に、わずか4mの差で、日本一の座を奪われることとなった。
その後2023年には、都内に325m、64階建ての麻布台ヒルズ森JPタワーが竣工。ランドマークタワーは、現在日本で3番目の高さの超高層となっている。
ランドマークタワーも竣工から30年以上が経ち、今年3月末から、館内のロイヤルパークホテルが大規模改修工事のために一旦営業を休止中。
当初、横浜博のパビリオンとして1989年に開館した丹下健三設計の横浜美術館は2021年からの改修工事を終え、今年2月に再オープンした。
近年のみなとみらい21地区には、ぴあアリーナMM、Kアリーナ横浜といったライブ会場や、桜木町からみなとみらいの新港地区を結ぶロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」も開業して、ますます街としての魅力を高めている。

半世紀前には異国情緒と水辺の雰囲気を味わうことができる港町だった横浜は、みなとみらい開発によって、さらにエンターテイメント要素と集客力を高め、このように大きな変貌を遂げることになったのだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら