音楽を愛し、音楽に愛された街《「横須賀」がいま大盛り上がり》のあったかい事情…公開中の映画『父と僕の終わらない歌』や“名曲”の舞台に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「僕」が「父」を乗せて歌いながら走るシーンは、懐かしい音楽とあいまって、作品を彩る、爽やかで特別な風景となっています。

よこすか海岸通りの途中、軍港の面影を残す港にある公園が、「三笠公園」です。

三笠公園
「三笠公園」の入り口(筆者撮影)

「日本の歴史公園100選」にも選ばれた、横須賀を代表する公園。港に展示されている戦艦「三笠」は、1902年に竣工された、イギリス・ヴィッカース造船所製の軍艦で、直後の日露戦で連合艦隊に編入され、旗艦となり活躍しました。

現在では「三笠記念艦」として内部を見学できるようになっています。園内には連合艦隊の司令官を務めた東郷平八郎像も建っており、当時をしのぶことができます。

三笠公園
「三笠公園」の中央に建つ東郷平八郎像(筆者撮影)
三笠公園
高校生以上は有料ですが、記念艦「みかさ」の中を見学することもできます(筆者撮影)

また、その三笠公園の桟橋からは、「猿島」へ、フェリーに乗ってわずか10分で渡ることができます。

ここは、東京湾で唯一の「自然島」であり、「東京湾最大の無人島」としても知られています。

島に降り立つとそこは別世界。時が止まったかのような古いレンガ造りの壁やトンネル、発電所の煙突などを見ることができ、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』(1986年)のモデルになったのではないか、ということで一躍有名になりました。

そして『仮面ライダー』では、ショッカーのアジトとして登場しており、ファンの間では「聖地」として知られています。

猿島
「三笠公園」からフェリーで行くことのできる「猿島」(写真:yama1221/PIXTA)
猿島
島内に足を踏み入れると、そこには幻想的な世界が広がっていました(写真:G photograph/PIXTA)

数々の名曲の舞台にもなった「音楽の街」

そして横須賀で歌といえば、「これっきり これっきり もう これっきりですか」の名フレーズでおなじみ、山口百恵さんの名曲『横須賀ストーリー』(1976年)がまず思い出されます。

また、筆者は子どものころ、高田みづえさんの『そんなヒロシに騙されて』(1983年、桑田佳祐さん作詞・作曲)を聴いて、そこに出てくる「ヨコスカ」というワードに、どこか大人っぽい雰囲気を感じていました。

次ページ横須賀の名曲といえば…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事