音楽を愛し、音楽に愛された街《「横須賀」がいま大盛り上がり》のあったかい事情…公開中の映画『父と僕の終わらない歌』や“名曲”の舞台に
「僕」が「父」を乗せて歌いながら走るシーンは、懐かしい音楽とあいまって、作品を彩る、爽やかで特別な風景となっています。
よこすか海岸通りの途中、軍港の面影を残す港にある公園が、「三笠公園」です。

「日本の歴史公園100選」にも選ばれた、横須賀を代表する公園。港に展示されている戦艦「三笠」は、1902年に竣工された、イギリス・ヴィッカース造船所製の軍艦で、直後の日露戦で連合艦隊に編入され、旗艦となり活躍しました。
現在では「三笠記念艦」として内部を見学できるようになっています。園内には連合艦隊の司令官を務めた東郷平八郎像も建っており、当時をしのぶことができます。


また、その三笠公園の桟橋からは、「猿島」へ、フェリーに乗ってわずか10分で渡ることができます。
ここは、東京湾で唯一の「自然島」であり、「東京湾最大の無人島」としても知られています。
島に降り立つとそこは別世界。時が止まったかのような古いレンガ造りの壁やトンネル、発電所の煙突などを見ることができ、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』(1986年)のモデルになったのではないか、ということで一躍有名になりました。
そして『仮面ライダー』では、ショッカーのアジトとして登場しており、ファンの間では「聖地」として知られています。


数々の名曲の舞台にもなった「音楽の街」
そして横須賀で歌といえば、「これっきり これっきり もう これっきりですか」の名フレーズでおなじみ、山口百恵さんの名曲『横須賀ストーリー』(1976年)がまず思い出されます。
また、筆者は子どものころ、高田みづえさんの『そんなヒロシに騙されて』(1983年、桑田佳祐さん作詞・作曲)を聴いて、そこに出てくる「ヨコスカ」というワードに、どこか大人っぽい雰囲気を感じていました。
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