「いい母親になりたいのに、なれない」30代女性が激白する息子との関係/「お母さんがやってあげるからできなくていいよ」20代商社マンの悩み

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そこで、私は彼女の幼少期について掘り下げていくことにしました。

5歳の頃に両親が離婚し、母子家庭で育ったCさん。母親はいわゆるバリキャリ女性で、子育てにはまったく無関心でした。

母親が喜んでくれるのは、Cさんが学校でいい成績を取ったときだけ。Cさんは母親からネグレクトを受けていたのです。

自分自身が得られなかった、母親からの愛情

「悲しいときやつらいことがあったとき、お母さんに『悲しいつらい』『助けて』って言ったことはありますか?」

私が質問したところ、彼女は泣きながら「まったくありません」と答えます。

Cさんの母親はいつも仕事や家事で忙しく、それを言い訳に子どもに寄り添うことがありませんでした。

彼女がお母さんとコミュニケーションを取ろうと近づいても、拒絶される経験を何度もしていたそうです。

そのせいでCさんは「この世に愛情なんて存在しない」「愛情を求めても拒否されるだけだ」と感じるようになり、孤独感を抱えるようになったのです。

「私は誰にも顧みられない存在だ」

「一人で頑張って耐えていくしかない」

「いい子じゃなければ見捨てられてしまう」

Cさんはそんな感覚を持ち続けているので、不安で仕方がありません。

いつも不安なのに、息子は「ママ、手をつないで。抱っこして」と無邪気に要求してきます。

それに対して、自分自身は親から愛情をもらったことも手をつないでもらったこともないので、何をどうしたらいいかわかりません。

だから、子どもから愛情を要求されるとイライラして拒絶したくなるわけです。

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