僕は絶対に「パーキンソン病」に負けません ダイヤモンドダイニング松村社長の熱狂宣言

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若年性パーキンソン病であることを告白した「外食のファンタジスタ」松村厚久社長。試練に耐え、7月にはついに東証1部上場を果たした
衝撃の告白だった。東京・銀座の「ヴァンパイアカフェ」や「ベルサイユの豚」など、数々のユニークな食空間を展開することで知られるダイヤモンドダイニング。その創業者で、「外食業界のファンタジスタ」と賞される松村厚久(48)が、若年性パーキンソン病であることを公にしたのだ。「これから何が起ころうと、決して屈しない。熱狂こそ、与えられた試練に対する答えだ」。病気と戦いながら懸命に経営を続ける松村の姿勢が、人々に勇気を与えている。(敬称略、聞き手:鈴木雅光)

なぜ自分の病気を告白したのか

私は若年性パーキンソン病です。

パーキンソン病は進行性の難病で、進行を遅らせることはできますが、現代医学をもってしても、完全治癒は困難とされている病気です。普通は40歳、50歳以降に発病するケースが多いのですが、実は私の場合は若年性といって、30代で発症するケースでした。

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私が体調の不良を訴えたのは38歳の時です(現在は48歳)。肩の痛みが治らない。最初は疲労による肩こりくらいに考えていたのですが、たまたま実家のある高知に帰省していた時、左腕がぶら~んと垂れ下がり、妙な格好で歩いていることを、自分の母親に指摘されました。

正直、医者に行くときは不安でした。ダイヤモンドダイニングの経営を軌道に乗せるため、不眠不休で働いている時でしたから。そうはいっても、自分の身には、明らかに異常が起きていました。それで診察を受けた結果が、若年性パーキンソン病だったのです。

治る見込みがないといわれる難病であることを知らされた時は、「どうしてこの俺が・・」という気持ちにもなりました。

次ページ難病と知らされ、前に突き進む気持ちがわいてきた
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