京都名物の「年1便・春分の日運行バス」。「乗り遅れたら、次は1年後」のバス成立の背景と、大混雑も「路線は年々減少」のワケ

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江文峠を通過するバス
江文峠を通過するバス。春分の日は2台が続行運転を行う(筆者撮影)
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乗車できるのは年1回・春分の日のみ、片道だけ。そんなバス路線「京都バス・95系統」の運行日が迫ってきた。
当日は多くのバスファンが京都に集結、もともと「乗客の減少」が理由で定期運行をとりやめた路線なのに、バス2台が満杯になることもあるという。
ここまで乗客でにぎわっているにもかかわらず、なぜこの路線は「年1回運行」となったのか。また、最盛期は11路線もあったという「京都バス・春分の日限定運行路線」の行方とは?

京都観光に使える!ただし「バスが来るのは年1便」

京都バス・95系統は、京都市北部の一大観光スポット「大原」「鞍馬」を、乗り換え不要・最短距離でダイレクトに結ぶ。両エリアを直通する交通機関はこのバス路線のみ、バス・電車を乗り継いで2時間近くかかるところを、たった30分で移動できてしまう。

こう書くと、「京都観光に使える!」と思うかもしれない。だが、この路線の時刻表は、以下の通りだ。

10時50分 大原発 11時20分 鞍馬着
※運行は春分の日のみ。2025年3月現在

運行は年1回、片道1便のみ。途中のバス停でうっかり乗り逃したら、山道を歩いて移動するか……来年の春分の日に来る、次のバスを待つほかない。

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