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「トライアルの西友買収」でスーパーが激動する訳 九州発のディスカウント大手が狙っていること

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これは全都道府県に出店するイオンと比べても非常に厳しい市場環境であり、トライアルにとって首都圏への進出はまさに死活問題だったということだ。

この買収によって、トライアルは売上高1.2兆円のグループとなり、セブン、イオン、ファーストリテイリング、PPIH、ヤマダHDに次ぐ国内小売業6位の規模に浮上する。首都圏における存在感はイオン、ヨークHD、オーケー、ヤオコーに次ぐ位置付けとなり、ライフコーポレーション(首都圏)やサミットを上回るポジションになった。

特に都内に74店舗を抱える点はイオン、ヨークHDと肩を並べる水準だろう。そもそも首都圏中心部では出店コストが高く、商業好立地の空きがほとんどないため、地道に店舗を増やしてシェアを取るには時間がかかる。基本的にはM&Aによるしかないのだが、そのような案件はめったに出ないのが現実であり、西友のような案件はトライアルにとってめったにないチャンスだったということだ。

イオンがシェアアップに向けて実施したこと

かつて、イオンがUSMH(ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス)をつくったときも、同じような事情があった。三重県出身で全国展開時にすでに首都圏をイトーヨーカ堂、西友に押さえられていたイオンは、少し前まではダイエー、マイカルなど吸収した総合スーパーの残存店舗が主な首都圏の拠点だった。

その後、マルエツやカスミを傘下に入れ、マックスバリュ関東と経営統合を進めることでイオン傘下のUSMHを組成した。後にいなげやも参加させることで9200億円超のシェアアップを達成したという経緯がある。

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