ホワイトデーの返しに悩む人に教えたい最新事情 義理チョコ"衰退"で3月14日の風景は様変わり

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②「やっぱり楽しい」派
一方で、「軽いコミュニケーションとして悪くないと思いますよ」という40代男性の声もあった。「最近は何かとハラスメントと言われがちで、職場の人間関係がギスギスしたり、ドライになりすぎることがある。そういう意味では、気軽な甘いもので場が和み、会話のきっかけになるのは悪くないんじゃないですか」という。
「バレンタインもホワイトデーも個別でなく、気を使わない値段の箱入りや袋入りチョコやお菓子を職場に持っていって“みんなでどうぞ”とシェアする感じです」「職場の飲み会はお金も時間もかかる。それに比べたら気楽な交流。あってもいい」という声も。

気楽な職場のコミュニケーションとして機能している側面がある。

家族の絆を深めるきっかけにも

バレンタインデーとホワイトデーを家族で楽しむ人は多い。結婚記念日やクリスマスと同じように、家族の絆を深めるきっかけになっている。

「バレンタインに娘がチョコをくれるのがうれしいんですよね。ホワイトデーには、妻にも感謝の気持ちを伝える機会にしています」という楽しげな声もあり、バレンタインとホワイトデーは、家庭内での温かなイベントとして定着しているのがうかがえる。

ホワイトデーは、バレンタインにもらったものに応じたお返しがされる。クッキー、焼き菓子、マカロン、ホワイトデー限定チョコといった甘い品が人気だが、相手との関係性や相手への感情によっては値段が張るものが選ばれるケースももちろんある。

今、バレンタインチョコが男女問わず贈られるようになっている点にも注目したい。とくに、女性が女性へチョコレートを贈るケースも多く、親しい友人や家族間なら2月14日にチョコを交換するので、お返しは1日で完結する。

また、自分が自分へ贈る「自分へのご褒美チョコ」も一般的となり、これにはそもそもお返しの必要がない。「ホワイトデーには何もしない」という声もちらほら聞こえてくる。

1970年代に日本で誕生したホワイトデーは、昔に比べてはるかに自由になった。人と人をつなぐ機会になる限り、時代とともに形を変え、ホワイトデーはこれからも存続していくだろう。


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市川 歩美 チョコレートジャーナリスト/ジャーナリスト

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いちかわ あゆみ / Ayumi Ichikawa

大学卒業後、民間放送局に入社、その後NHKで、長年ディレクターとして番組企画・制作に携わる。現在はチョコレートを主なテーマとするジャーナリストとして、日本国内、カカオ生産地などの各地を取材し、情報サイト、TV、ラジオなど多くのメディアで情報発信をしている。チョコレートの魅力を広く伝えるコーディネーターとしても活動。商品の監修や開発にもかかわる。

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