「機密情報を生成AIで扱える」最新PCの重要な工夫 オンデバイスAIがパソコンのビジネスユースを変えるか
ビデオ会議向けには「Windows Studioエフェクト」も搭載され、自動フレーミングや視線調整、背景ぼかしなどをNPUで高速に処理できる。オンライン会議の品質を高めるだけでなく、「ライブキャプション」機能によってPC上で再生されるすべての音声を、40言語以上から英語にリアルタイムで翻訳・字幕化できる。これらの機能もオンデバイスAIで動作するため、すべてオフラインでも利用可能だ。
ローカル生成AIの次の課題
こうしたローカル生成AIの搭載からは、PCというハードウェアの進化の道筋が見えてくる。AIを、個人に寄り添うアシスタントへと成長させる方向性だ。
Dynabook 国内PC事業本部 国内マーケティング本部 杉野文則本部長は「企業のお客様に対してはより優秀なアシスタントとして、また個人向けコンシューマーの方でしたら、愛着のあるパートナーという形に育っていってほしい」と展望を語る。
次の課題となるのが、より自然な対話をどう実現するかという点だ。Dynabookは「アンサンブルチャットが音声入出力に対応すれば、より自然な会話を楽しめるのではないか」と将来の展望を示唆している。
さらにはローカルAIとクラウドAIの連携についての構想も有している。「クラウドの先には、もっと大きな可能性がある。ここをいちいち切り替える操作ではなく、シームレスに。賢いAIが必要だったらクラウドのところへ、プライバシー保護したいのでローカルでという形で。一切の操作を変える必要なく、シームレスにつながれば」と、ユーザーを意識させない自然な連携を目指している。
AI搭載PCの進化は、単なるスペックアップから、個々のユーザーに最適化された働き方を実現する方向へと大きく舵を切ろうとしている。ローカルAIの実用化は、セキュリティの課題を解決しながら、PCがユーザーを支援するツールへと発展していく第一歩になりそうだ。
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