「話し方」は言葉のテクニックでは良くならない 「相手の欲求」をつかむ話し方とは?

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この学歴自慢以外にも、「成功自慢」「能力自慢」、資産・財産・高級品などの「物質的自慢」、有名人や影響力のある人との関係を自慢する「関係自慢」「親族自慢」、特別な体験や冒険などの「体験自慢」など、自慢を感じる場合は、承認欲求が表れているのでとてもわかりやすい例です。誰もが一度くらい気がついたことのある承認欲求ではないでしょうか?

この割り込みキーワードは承認欲求の表れ方が強いので、聞き続けることが本当に必要かを見極めて、親しくなりたい場合はバランスよい対応を心がけることを、おすすめします。

承認欲求が表れる「特別感キーワード」

3つめは「特別感キーワード」です。相手に特別な信頼を持っていることを示して、相手の承認欲求を満たすことができる言葉があります。

特別感キーワードとは、「この話はね、あなただけに話すのだけれども」とか「ここだけの話ですが」などと、これから話す内容がいかに特別な内容であるかを強調するための前置きに使われる「〇〇だけ」とか「実は」「あなたは特別だから」や「誰にも言ってないんだけど」などという特別感を強調するキーワードです。

この言葉を言われると、「私は特別に大切にされている」や「私は特別な信頼を得ている」と、自分を承認されたと感じ嬉しくなりますが、その言葉には深い意味がない場合もあります。

言われた側は特別感を得たとしても、話し手はこの特別感キーワードを深い意味で使っているとは限りません。過去にこのキーワードを使って誰かに真剣に話を聞いてもらえた経験があり、味を占めてその後も安易に使っている可能性もあります。

よくあるのは、「あなただけに話すね」という特別感キーワードで話されたことで嬉しくなり秘密を守っていたのに、実は周りの全員が知っていたというエピソードや、「あなたにしか話せない」という特別感キーワードから信用されていると感じ気持ちに応えようと「自分の隠していたこと」を話してみたら、友達中に広められて悔しい思いをしたエピソードなどあるので気をつけないといけないのです。

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