韓国大統領の「レームダック化」が止まらない

就任3年目の正念場だが、醜聞まで浮上

一時は7割近かった朴槿恵大統領の支持率は4割に低下している(写真:ロイター/アフロ)

やる気があるのか──。就任3年目も3カ月が過ぎた韓国の朴槿恵(パククネ)大統領。しかし、現在の言動を見ていると、こんな言葉ばかりが浮かんでくる。

大統領府の元・現職側近の多くが有力企業から多額のカネを受け取っていたスキャンダルが発覚。2014年4月に発生したフェリー・セウォル号沈没事故はまだ尾を引いている。300人超の若い犠牲者を出した、事故の処理をめぐり、国民の不満が募る。しかも今年4月中旬にソウル中心部で開かれた、政府に誠実で迅速な対応を求める集会を、警察当局は放水車を使って強制的に解散させ、国民の怒りを増幅させた。

一時は7割近かった朴大統領の支持率も今は40%前後。前述した側近のスキャンダルが発覚したときには、歴代最低の34.1%を記録。

その後、4月下旬の国会議員補選で与党・セヌリ党が勝利したことでやや上向いたが、「これは朴大統領の実力で勝利したものではない」(韓国全国紙記者)。日本と同じ、野党がだらしない“敵失”によるものだ。大統領への国民の不満は高まっている。

威力を失った「反日外交」

朴大統領にとって、今年は「勝負の年」だ。1期5年で再選不可の韓国の大統領。就任3年目に何か実績を作らないと、後はレームダック化の坂道を転がり落ちるのが歴代大統領の常である。ところが、前述したような政治・社会問題での不手際が、朴大統領の評価を押し下げる。

得意の外交でも、「反日外交」の威力はすでに力を失った。4月の日米首脳会談の結果を見て、「米国が韓国ではなく日本を選んだ」とのやっかみを含めた評価が韓国の世論を覆う。そのため、「孤立外交」と、自嘲ぎみの言葉が流行中だ。「朴大統領の忠実なしもべ」と揶揄される尹(ユン)炳世(ビョンセ)外相にも、辞任を求める声が高まっている。

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