袴田事件については、誰もが聞いたことがあるだろう。1966年に起きたこの事件は、57年後の今年、ようやく再審開始決定が確定し、再審の審理が開始されることになった。ここでは詳しくは触れられないが、この事件が冤罪(えんざい)であるのはまず間違いない。推定無罪という刑事裁判の原則からすれば、証拠の捏造疑惑が強いにもかかわらず、袴田巖氏が有罪判決を受けたこと自体がそもそもおかしいのである。
被告の人権を無視した裁判がいまだなくならないように日本の刑事裁判は問題が多いし、憲法訴訟、行政訴訟、名誉毀損関係訴訟などについてもそれはいえる(詳しくは、拙著『ニッポンの裁判』『檻の中の裁判官』参照)。
国際標準をも満たしていない
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