上司が「悪い」ほど部下がメキメキ伸びる納得理由 教えてくれないし、責任とってくれないけれど
「恵まれた」環境は地頭力には必ずしもいい影響を与えませんが、一般的には至れり尽くせりで「何でも教えてくれる」環境がよい環境とみなされています。企業でもトレーニング環境が充実していることが、採用で学生をひきつける大きなうたい文句になっています。
こうした認識が生まれた背景には、これまで知識力を重視してきた日本の教育や企業が、意識的にか無意識のうちにか、知識力を着実に養成するのに適した環境を作りあげてきたということがあるでしょう。
なぜ結論から話せないのか?
知識力がつく環境は、ひとことでいえば「足りている」環境です。地頭力がつく環境というのは「足りていない」環境です。地頭力を養うのに適さない環境、つまり「足りている」環境にいる人は、意識的に「足りていない」環境に自分を置いてみることも必要になるでしょう。
所属している組織や会社のお金でトレーニングに行ける、書籍を買える、こんなことが好きなようにできる環境にいる状態が、本当に「恵まれている」といえるのでしょうか。短期的には得をしても、「他人の金で」学ぶよりも、使い道を十分に考えて「自分のお金」を投資するほうが、長い目でみたらよっぽど効果があるのではないでしょうか。
知識力は受動的でも身に付きますが、思考力としての地頭力には「自分から動く」という能動性が必須になります。そんな場合にはむしろ一般に言う「恵まれていない」環境のほうが実は恵まれているという見方もできるのです。
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