[設 立]2018年6月
[資本金]1億円
[社員数]15人
生体肝移植を受けた患者への、免疫抑制剤投与を不要にする「誘導型抑制性T細胞」を開発している。免疫は体内に侵入してきた異物を攻撃し排除する役割を果たすが、移植された臓器も異物として攻撃する。その攻撃をやめさせるための免疫抑制剤は、体内の恒常性維持に必要な免疫機能も抑制してしまう。そこで、移植した臓器に対してのみ免疫寛容(免疫による異物への攻撃を抑えること)を誘導し、免疫抑制剤から離脱(使わずに済むようにする)させるのが、この細胞医薬だ。
バイオベンチャーの草分け、ジーンテクノサイエンスを育てた河南雅成氏が、同社会長を退任して18年に立ち上げた。
開発薬は、ドナー(臓器提供者)と患者のリンパ球を一定の条件下で共培養し得られたT細胞で、ドナー抗原に対する免疫拒絶反応を弱め、その情報を記憶させる。投与は1回のみだが、臨床研究では10年以上効果が持続する患者もいる。
順天堂大学を中心に医師主導治験1/2相(第1相からそのまま第2相に移る)が進行している。20年6月には先駆け審査指定制度の対象品目に指定されており、25年中に承認申請を行う計画だ。
市販を見越した製造プロセスの改善など資金需要も旺盛。18年と21年に2度の調達に成功した。
「免疫治療で表と裏の関係である免疫抑制剤の課題を解決する幅広い技術。再生医療を支える技術として育てていきたい」(河南代表取締役)
腎臓移植などほかの臓器移植への適応拡大に加え、全国で2万人といわれる移植後の免疫抑制剤の副作用に悩む患者への適応にも期待がかかる。また、iPS細胞を使う最先端医療にも免疫寛容は欠かせない。アレルギーや膠原病のような自己免疫疾患など応用範囲は広い。海外展開の可能性も大だ。






















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