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「話す練習」は2段階で プレゼンの段取り④

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まつもと・かずや 音声表現コンサルタント・ナレーター。1991年、NHKにアナウンサーとして入局。2016年から株式会社マツモトメソッド代表取締役。

プレゼンテーション前に「話す練習」はしていますか? 一度通しでしゃべって、時間を計るくらいでしょうか。残念ながら、それでは不十分。伝わるプレゼンにするためには、2段階の練習をすることをおすすめします。まずは個人練習。次に、人に見てもらうリハーサルです。時間がないなんて言わないでくださいね。ここをちゃんとやらないと、どんなに資料がよくてもうまくいきません。

まず、個人練習のポイント。必ず録画をしましょう。話している姿とスライドが同時に見えれば画質は問いません。でも、録音だけではダメ。音だけなら問題がなくても、例えばあなたがずっと手元の原稿を読み上げていたとしたら、聞き手を引きつけることは難しいですよね。録画を見れば一目瞭然です。話す内容とスライドの切り替えのタイミングが合っているかなども、録画でなければわからないチェックポイントです。

次は時間配分をチェックします。トータルの時間を計るのは当然ですが、話す内容のパートごとにラップタイムを計るのも大切。時間が長すぎた場合、削らなければいけない部分を客観的に判断する際の参考になります。

個人練習では、メモを見なくてもある程度内容を話せる段階にまで仕上げておきましょう。でないと、次のリハーサルで「言葉に詰まっていた」「熱意が伝わってこない」などの基本的なことしか言ってもらえないことになります。

耳の痛い指摘が大事

人に聞いてもらえる段階になったら、職場の同僚などを集めてリハーサルをします。その目的は、聞いているクライアントが理解できるのか、心を動かされるメッセージになっているのかなどの、最も重要なことを議論すること。

そのために大切なのは、具体的なフィードバックをもらえるよう、事前に頼んでおくことです。何も言わないと、「全体的にはよかった」「もう少し抑揚をつけたほうがいい」など、どう改善していいかわかりにくい、当たり障りのないフィードバックになりがちです。

リハーサルに参加する人には前提として「聞こうという意識が低い」相手を想定してもらったうえで、以下のことを伝えてください。①「話すスピードや論理展開など、必死で聞かなくても理解できるものになっていたか」「長い、ややこしい、退屈など、聞き手が離れるような場面はなかったか」という2つのポイントを意識して聞いてほしいこと。②それぞれ具体的にどこがどうだったか、話し方とスライドの両面で、忌憚なく明確に指摘してほしいこと。

放送の世界には「試写」というものがあります。自分が編集したVTRがあらゆる立場の人から忖度(そんたく)なしのダメ出しを受けるのです。ぼろくそに言われるのは本当に気がめいりますが、これによって、気づかなかった大きな穴を見つけてもらう経験を何度もしました。

プレゼンは、聞き手のためにあるもの。そのためにはどんなに耳の痛い指摘も聞く。そんな姿勢でリハーサルができれば、すばらしいプレゼンになるはずですよ。

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